栗原幸花弁護士(ハワイのGO法律事務所 所属)にインタビュー 栗原先生の強みや専門領域、また心がけていることなどをインタビュー

更新日 2021.08.19

栗原先生のプロフィール


私は日本で生まれ育ち、高校を卒業後、アーカンソー大学に留学するために渡米しました。大学ではマーケティングとファイナンスを専攻しました。縁あって大学在学中にアーカンソー州のリトルロックにある法律事務所で約1年半インターンをしました。

卒業後は日本に帰国して本田技術研究所(ホンダ)に入社、キャリアアップで富士通に転職して、ともに知的財産や国際特許などの領域でキャリアを積みました。富士通では、主に外国特許侵害訴訟対応やライセンス交渉・契約業務に携わりました。また、特許プールを担当しノキアや東芝など当時の世界電気機器メーカー各社と一緒に、携帯やパソコン業界内の標準規格の必須特許の策定などに携わりました。20代のうちにグローバルな仕事に関われたことは貴重な経験になりました。 

日本で社会人経験を積んだのち、再渡米してシンシナティ大学のロースクールを修了。ロースクール在学中にインターンを務めていたケンタッキーのモーア・マローン&サフリード法律事務所からオファーをいただき、卒業後はそちらで弁護士のキャリアを本格的にスタートしました。

この事務所はケンタッキー州内でも有数の訴訟に強い弁護士事務所で、医療過誤や不法死亡また製造者責任など、それぞれが何年もかかるような重たい訴訟のケースを数多く手がけました。訴訟弁護士というのは訴訟相手と対峙したり、タイムラインも自分の希望通りには進まないことが多かったりと、精神的にも肉体的にもタフなことが多いんです。しかも英語がネイティブではない日本人の自分が、アメリカ人と英語で対等に渡り合って進めていかねばならない。そんな厳しい環境の中でずいぶんと鍛えられたと思います(笑)。

その後、ハワイのアイナ法律事務所に転職。ハワイを選んだのは日本語と英語のバイリンガルであることを活かせるケースが多い州なのではと思ったからです。そこからは訴訟から移民法専門の弁護士へとシフトしました。移民弁護士としてのさまざまな経験を積んだ後、GO法律事務所に参加することを決めました。

栗原先生が弁護士を目指したきっかけ

実は、大学時代に初めてアメリカの法律事務所でインターンをした時には、そのプレッシャーや求められる英語力の高さに「私にはちょっと無理かも」と思ったこともあったんです。

ですが社会人になってから関わった訴訟の中で、日本では数少ない女性の裁判官の方に出会って「あなたは頑張ればなんにでもなれる!」と励まされたことや、女性弁護士の方と仕事をしたことなどのきっかけが重なり、自分もあらためてアメリカの弁護士というキャリアを目指してみようとロースクール入学を決意しました。

取り扱い分野、注力している分野に関して

GO法律事務所では移民法の専門弁護士として、企業の駐在員用ビザや投資家向けビザ、婚姻にまつわるビザ、留学生向けのビザ、そして永住権や市民権申請など移民に関する幅広いお手伝いを手がけています。
 



また、今後動きがありそうで注目なのが、EB-5というアメリカ国内の事業プロジェクト投資で取得できるビザです。一時、その投資額が90万ドルまで引き上げられたのですが、再度50万ドルに下げられ投資がしやすくなりました。

ただ、現在このEB-5プロジェクトはアメリカ連邦議会でその内容が承認されずに、更新が止まっています。しかしEB-5自体が無くなることはないので、いざ承認されたときには応募が殺到することが予想されます。

EB-5のプロジェクトは玉石混交で、将来的にビジネスとして成立するかどうかの見極めも重要です。ご興味ある方は、お早目に準備に着手されることをおすすめします。日本語でEB-5の申請のお手伝いができる弁護士は多くありませんので、ぜひご相談ください。

現在ニーズの多い案件などがありましたら、教えてください。

上記のように企業からも個人からも、幅広いビザ関連の案件を手掛けています。
その中で最近増えてきているのがアメリカでもニーズがある高いスキルを持っているアーティストやスポーツ選手向けのOビザや、宗教家の方むけのRビザなどです。 

アーティストというとミュージシャンのような方を想像されるかもしれませんが、意外と対象が広くて、中には例えばネイリストなどで高いスキルを持つ方も含まれます。カギとなるのは国際的なコンテストでの入賞経験や、海外メディアで取材を受けたり、イベントに招待されるなどのグローバルな活躍を証明できる履歴です。移住に向けて数年がかりで準備をしておくことでビザ取得の可能性が高まります。
 

弁護士活動をする上で日頃、心がけていること

移民法というのは法律の中でも、特に目まぐるしく変化する法律分野なんですね。政権によってもどんどん変わりますし、手続きは複雑化の方向にあり、移民局の審査のばらつきも近年大きくなっています。

なので最新の知識をアップデートしておくことは当然ですが、各クライアントさんの状況に合わせた徹底的な調査を重視しています。クライアントの皆さんには良い情報もよくない情報もできる限り誠実に共有して、なるべく不安なく一緒に進めていけるようにお手伝いしています。

それぞれのビザ申請の背景は色々で、一つとして同じものはありませんが、”このビザが取れるかどうかで人生が変わる”と言えるほどの重大局面をお手伝いしている、ということはいつも心に留めています。

やはりクライアントさんのビザが無事にとれた時は嬉しいですし、ほっとしますね(笑)。

趣味やプライベートタイムなどに関して

やんちゃな男の子の二人の子育て中です。家族みんなでキャンプに出かけ、行先もあまり決めずに「北に向かおう!」(笑)とか、自然の中で自由に過ごしています。息子たちがBMXバイクやスケートボードなど激しいスポーツが大好きで、私も一緒になってやっています。 

あとはおうちの中で音楽をみんなで演奏したりと、インドア・アウトドアでのファミリータイムを楽しんでます。  



栗原先生へのお問合い合わせは、ハワイのGO法律事務所までどうぞ!

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