ハワイ不動産TOPリアルターの寺平美希子さんに聞く 2021年のハワイ不動産市況の振返りと 2022年の海外投資家の動きと行方

更新日 2022.01.26

ハワイトップクラスの不動産エージェントである寺平美希子さん(コールドウェルバンカー副社長)に、ハワイ不動産マーケットの2021年の振り返りと2021年の見通しについてインタビューした。

長びくコロナ禍の中で、過熱気味とも言えるハワイ不動産マーケット。トップリアルターは今後をどのように見通しているのだろうか。

2021年のハワイ不動産マーケットを振り返る

2021年は前年対比で不動産価格が20%アップ

寺平さん:
2020年初頭からハワイにも影響が出始めた新型コロナウイルス。予想以上に混乱が長引く経済環境においても、2021年のハワイ不動産マーケットは、2020年比で全体で20%もアップするほどの値上がりを見せました。

2021年には、戸建て・コンドミニアムともに過去最高の中間価格を更新。戸建ては8月に1ミリオンドルを突破、コンドミニアムは50万ドルを突破と言う歴史的な年となりました。

下は2年分のハワイ不動産の中間価格の推移です。大きく右肩上がりになったこと、特に戸建ての伸びの大きさがお分かりいただけると思います。

アメリカ本土からのバイヤーの引き合いの強さがマーケットを牽引

  寺平さん:
主なバイヤーはアメリカ本土からの富裕層、ハワイからでもオンラインで働ける在宅勤務可能なマネジメント層やIT系スペシャリストの方たちなど​​​​​です。アメリカ本土から来る方達は、部屋数が多くて広い戸建て志向が強いため、戸建マーケットがコンドミニアムに先行して値上がりを見せました。

またローカルが所有していたコンドミニアムを売却して戸建てやアップグレードしたコンドに住み替えたいというニーズも同時にあり、年間を通じて売りも買いも活発に行われる動きの速いマーケットとなりました。

 

海外バイヤー「買いたくても買いに来れず」

  寺平さん:
一方、日本を含む海外からのバイヤーたちは各国の渡航制限のため「買いたいが、ハワイに物件を見に来られない」「欲しいが、買いに行けない」状態が2021年も続きました。

2018年、アメリカ全土での海外バイヤーによる不動産購入金額は2600億ドルでしたが、これが2021年には1060億ドルへ。なんとたった3年で60%近くもダウンしてしまいました。

 

後半は戸建てからコンドへのシフトが顕著に

寺平さん:
また2021年後半にかけては販売件数の伸びの面で、戸建てからコンドミニアムへのシフトが顕著になりました。戸建ての市場在庫が減少し、高額物件が残っていく流れとなったため、そこまで予算がかけられないハワイのローカルのバイヤーを中心に、買いやすい価格帯で物件数もまだ多いコンドミニアムマーケットへいう流れが加速したのです。


 

2022年の見通し、海外バイヤーの戻りタイミングが鍵に

2022年も価格の上昇傾向は続きそう

寺平さん:
続いて、2022年の予測についてお話ししていきましょう。
​​​​​​

エコノミストは、ハワイ不動産の全体の価格はまだ上がる可能性があるとコメントしており、戸建ての中間価格は1.1ミリオンドルにも達するのでは?という予測が出ています。

この数年歴史的に低かった長期金利が再び上昇することが見込まれていますので、この予測がどこまで現実のものになるかは分かりませんが、私も全体の流れとしてはハワイ不動産に対しての「住みたい」「移転して来たい」という実需が強いことを考えると、引き続き上昇基調が続くだろうと読んでいます。

2022年4~8月ごろに海外バイヤーが本格的に戻り始める可能性が高い

寺平さん:
上述の通り「ハワイ不動産を買いに来たくても、買いに来れなかった」という海外バイヤーの鬱積した欲求は、渡航規制が緩和されれば大きく跳ねることでしょう。いよいよ2022年の4月から8月あたりにかけて、本格的な海外バイヤーの戻りが始まるのではという予測が高まっています。

日本政府は世界的にも突出した厳しさの水際対策を続けていますが、世界全体の流れでみれば主要各国はすでに「ウィズ・コロナ」へ大きくシフト。

アメリカや欧州の各国はワクチン接種や陰性証明の提示を条件に、隔離などの厳しい渡航を解除していっています。経済活動や社会活動をむやみと制限し滞らせることよりも、各自のリスク管理のもとで社会や経済を正常に戻す次フェイズへと移っているのです。

この流れは日本にも遠からずやってくると思います。そうすれば日本含む海外の富裕層が再びハワイの不動産市場にも戻って来ることでしょう。


「2022年にハワイ渡航が再開されたら不動産を買いたい」とお考えの方は、今ぐらいから物件を探し始めたり、資金計画を立てたりしておくのがおすすめです。準備が整った状態で渡航再開となればライバルに競り勝てます。

いつでもご相談ください。
 

注目しているのはカカアコやアラモアナの新築コンドミニアムとハワイカイエリア

寺平さん:
私が注目しているハワイ不動産の物件やエリアについてですが、ホノルル市内は、カカアコやアラモアナの新築のコンドミニアムに狙い目の物件が出てきています。私が注目しているのは新築で竣工したばかりのカカアコの「アアリィ」と、アラモアナセンター山側ケアモク通りの「アズール」です。


アアリィのコンドミニアム詳細と売出中の物件についてはこちら
アズールのコンドミニアム詳細と売出中の物件についてはこちら

 

どちらのコンドミニアムもピカピカの新築です。別荘利用・自己利用なら新しいほうが気持ちよくトラブルも少なく、トータルで見て日本人好みです。コロナ前に購入を決めていた海外バイヤーの中には、すぐ渡航できないのならと竣工直後に売り出した人もいるため、多くの売り出し物件の中からチョイスが可能となっています。

 

また、エリアとして注目しているのは「ハワイカイ」です。特にローカルの皆さんからの注目が集まっているエリアです。というのもこの数年、ローカルの方たちの中ではオアフ島西側のエヴァ地区の戸建てやタウンハウスに人気が集中していました。そのため西側の不動産価格が総じて大きく上昇しました。

ボートデッキ付きの物件も多い
ハワイカイ


数年前まではお手頃だったエヴァなど西側物件が値上がりを続ける今、地理的にタウンに近くて利便性で勝るハワイカイの戸建てやタウンハウスのほうが相対的にお求めやすくなってきたということです。

私の肌感では同クラスの物件なら、エヴァ地区の価格にプラス30万~50万ドルほど上乗せすればハワイカイの物件が買えるくらい、価格差が狭くなってきています。ただし、キャッシュオファーでの戦いとなっていますので、購入希望の方はご自身の経済状況的から見て、キャッシュなのかローンなのかなどを踏まえてご検討されるべきと思います。

 

”海から一列目”の2つの新しい超高級コンドミニアム開発計画に注目

そして今後の新築プロジェクトでは、2つの”海から一列目”の超高級コンドミニアムの開発計画に大注目です。いずれもハワイの不動産価値の根幹である素晴らしいオーシャンビューが確保できる超高級クラスのコンドミニアムです。
 

一つは、ワードビレッジの新コンド「カラエ・ワードビレッジ」。これはワイエア、ヴィクトリアプレイスの並びに建つ予定の最新プロジェクトです。 ワードビレッジの残り少ない「海から一列目」のコンドとなります。

そしてもう一つが「パークレーン2」。アラモアナセンターの海側にあるウルトラ・ラグジュアリークラスの「パークレーン」のクオリティの高さは有名ですが、それと同クラスのコンドをもう一つ、メイシーズ側に建設する計画があるそうです。こちらも実現したら、自信を持っておすすめできるプロジェクトとなります。


この「カラエ・ワードビレッジ」の情報もまだほとんど外には出ていませんが、私は過去にも大型プロジェクトでの販売実績を残しているため、先に情報が入ってきました。最新情報のキャッチは早いと自負しています。

ハワイ不動産購入にご興味がおありの方はぜひご連絡をお待ちしています。


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