【2024年5月】ハワイ不動産レポート  戸建て・コンドともに中間価格は下がるも、コンドの売買件数が大幅にアップ

【2024年5月】ハワイ不動産レポート  戸建て・コンドともに中間価格は下がるも、コンドの売買件数が大幅にアップ

更新日 2024.06.12

ホノルルリアルター協会が発表したハワイ不動産マーケットの統計を元に2024年5月のハワイ不動産マーケットについてにレポートする。

戸建て、コンドミニアムともに、中間価格は前年同月でわずかな減少を見せた。
売買件数においては戸建てとコンドミニアムで大きな差が出た5月となった。
昨年同月比では戸建ての売買件数が5%減少、コンドミニアムは9.1%と大幅に増加した。
 

ホノルルリアルター協会による 2024年5月のマーケットレポートサマリー

  • 戸建住宅の中間価格は前年同月比2.2%減で$1,085,000
  • 戸建住宅の販売数は249件、前年同月比で5%減
  • 売出期間は先月よりも3日短くなり、14日間
     
  • コンドミニアムの中間価格は前年同月比で2%減の$495,000
  • コンドミニアムの販売数は478件、前年同月比で9.1%増
  • 売出期間は先月より4日短くなり、25日間



ここからそれぞれの主要な指標についてお伝えする。

中間価格・販売件数

(チャートは緑のラインが戸建て、黄色のラインがコンド。以下のチャートはすべて同じ)

戸建て住宅の中間価格は$1,085,000となり、2023年4月比では2%の減少を示した。コンドミニアムの中央値価格は前年同月比で$485,000となり、同じく前年同月比で2%減少となり、揃って中間価格は微減となった。 

販売件数は戸建住宅の販売数は249件、前年同月比で5%減、一方コンドミニアムの販売数は478件、前年同月比で9.1%増とコンドミニアムは活況が活況を見せた。 

価格帯別の販売件数

2023年5月と比較すると、顕著に件数を伸ばしたのは150万ドル200万ドル未満の価格帯で30件(昨年同月22件から36.4%増)、そして100万ドルー150万ドルという一番人気のある価格帯では89件(昨年同月103件から13.6%減)となった。


一方で、中間価格を下回る$899,999以下の価格帯の戸建て住宅販売は全体の比率では28%を占め、リーワードやエヴァ、中央オアフ、パールシティ、カネオヘからメトロホノルルまで、幅広い地域で売買が行われている。

後述するが戸建ては取引期間も短縮しており、人気がある価格帯では動きは早く、在庫も横ばいとなっている。 

コンドミニアムでは、中間価格の2倍程度の高額層がよく動いた。100万ドル~150万ドルゾーンのラグジュアリーコンドミニアムの売買は27件と、昨年同月の15件から80%の増加を見せた。

戸建て予算で買えるアメニティが充実したコンドミニアムの再販物件が増えチョイスが増えてきたことで、戸建てにこだわらず、または戸建てを諦めてコンドミニアムに切り替えて購入する人がこの価格帯の売買を押し上げているのではないだろうか。

その一方で50万ドル以下の手頃な物件も堅調に売買されており、30~40万ドルゾーンの売買が89件と昨年同月62件から43.5%増と、低価格ゾーンでは最大の売買件数の伸びを示した。 

戸建てにしても、コンドミニアムにしても、中間価格付近の実際の売買件数は昨年同月で下がっており、中間価格を挟んで、上のゾーンと下のゾーンで取引が活発な山ができている。

売出し期間

売り出し期間は、戸建てが先月より3日短くなり14日、コンドミニアムは4日短くなって25日と、いずれも短縮された。
 

アメリカの不動産市場は、年末年始にかけて大きくスローダウンし、夏に最盛期を迎えるが、今年も昨年と全体でみると同じようなトレンドを描いている。

市場在庫・新規売出し物件数

市場在庫は、前月比で戸建て住宅の在庫は3.6%、コンドミニアムの在庫は4.8%増加とそれぞれ増加。

前年同月比では、戸建て住宅の在庫が17.9%増加し、コンドミニアムの在庫は47.7%増。コンドミニアムの積み上がりが顕著で、去年の2倍近い件数が市場に出ている形となった。

コンドミニアムの新規売り出し物件の価格帯としては$30万から$60万のユニットが多く、新規リスティングの全体の45%となる296ユニットが新規に売り出された。

売り出し中のコンドミニアムの戸数が増加しているエリアはオアフ全体に点在している、中央オアフ、ダイヤモンドヘッド、カイルア、カネオヘ、ノースショア、パールシティなどがそれに当たる。

人気価格帯の争奪戦、在庫薄は否めないものの、コンド物件の増加は、コンドマーケットに興味が高い日本からのバイヤーにはチャンス。 

手頃な価格のコンドミニアムの在庫が積みましており、住居を探す地元ファミリー層などへの賃貸物件投資などにマッチした売り物件が見つかりやすいマーケットの様相である。

過去の不動産マーケットレポートについてはこちら

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