ホテル従業員の復職についての法案が物議を醸す

ホテル従業員の復職についての法案が物議を醸す

更新日 2020.10.20

ホノルル市は、ホテルの再開と従業員の復職にあたってのルールを定めるBill80と呼ばれる法案が本日、市議会で共有されるが、この内容が物議を醸している。

これは、ホテル業界や観光業界で働く労働者組合「ユナイトヒア・ローカル5」と、トミー・ウォータース市会議員が中心となって推進されている草案である。
内容としては、ホテルが再開するに当たり、2020年3月1日の人員配置を基準に、再開する部屋数の比率に応じて、解雇や一時帰休させていた従業員の100%を再雇用すること、また解雇や一時帰休前の職位をもとに年功序列ルールに従って再雇用すること、またホテルで利用中のすべての客室を毎日清掃および消毒し、それを確実に行うために必要な数のハウスキーピングワーカーを雇用することなどをホテル側に求めるものとなっている。

この法案に対し、ホテルやホスピタリティ業界団体は、反対を表明している。縮小したサービス内容で徐々にスタッフを増やす策などの柔軟な再開が出来なくなるためだ。このようにパンデミック前の数字をベースにした人員再雇用の法案が通れば、ホテル側は充分な稼働が見込めるようになるまで再開そのものを遅らすことになり、結果的に労働者側にとっても利益にならない、という意見を出している。

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