オアフ島カイルア地区にある人気ハイキングコース「ラニカイ・ピルボックストレイル(カイワ・リッジ・トレイル)」について、ハワイ州土地天然資源局(DLNR)は、環境保全と安全対策のための整備工事および利用者管理の強化に乗り出す。ホノルル市議会は6月26日、関連許可を正式に承認した。

265 Kaelepulu Dr, Kailua, HI 96734
同トレイルは、美しい景観がSNSを通じて広まり、国内外から多くの観光客が訪れる観光地となっている。一方で、過度な利用による土壌の流出、登山道の損傷、騒音や違法駐車といった問題が顕在化しており、地元住民から改善を求める声が高まっていた。
州はまず、最も急傾斜となっているトレイル下部の整備に着手する。ジグザグ道(スイッチバック)を取り入れ、原生の岩や土を使って浸食を抑制する。工事は2025年末までの開始を目指しており、期間中には一部閉鎖も予定されている。
また、DLNRはトレイル利用者の管理手段として、予約システムの導入を検討している。実現すれば、州立トレイルとしては初の取り組みとなる。地元住民は無料、観光客には有料とする方針で、早期導入に向けた準備が進められている。
この計画に対しては、利便性の低下を懸念する観光客からの反対意見もある一方、地域住民の間では生活環境の改善に期待が寄せられている。また、ハワイ先住民からは、文化的儀式のための専用時間帯の設定を求める声も上がっており、文化的アクセスの確保も議論されている。
市議会のエスター・キアアイナ議員は「文化的利用の保護は不可欠」と述べ、トレイル管理の包括的見直しを支持した。今後は、ハワイ大学や技術企業との連携により、位置情報やアンケートを活用したデータ分析をもとに、管理体制の具体化が進められる見通し。
ハワイ州では今後、観光地の自然保全と持続可能な利用を両立させるため、他の人気トレイルにも同様の管理策を広げていく方針だ。
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