ハワイにおけるビジネスM&Aのプロフェッショナル、ミワアソシエイツ代表・三輪久雄さんにインタビュー

更新日 2026.09.02

ハワイでビジネスを始めたい。日本企業としてハワイへ進出したい。あるいは、長年育ててきたハワイの会社をリタイヤしたいので売りたい。

そんな「会社を買う・売る」というM&Aを専門にサポートしているのが、ホノルルに本社を置くミワアソシエイツ(Miwa Associates LLC)である。

代表を務めるのは、日米で40年以上にわたり、さまざまなビジネスの経営、事業提携、企業再生などに携わってきた三輪久雄(Sal Miwa)さん。
 

現在はハワイ企業の売却を希望するオーナーと、日本をはじめとする買い手をつなぐM&Aファイナンシャルアドバイザー(FA)業務を中心に、日本企業のハワイ・米国進出や経営に関するコンサルティングを行っている。

今回は三輪さんのユニークなキャリアとともに、ハワイのM&Aを成功させるために重要なポイントについて紹介する。

MITで航空宇宙工学を学び、40年以上にわたり日米のビジネスの最前線を歩く

三輪さんのキャリアは、一般的なM&Aアドバイザーとはかなり異なる。

日本で生まれ育ち、パイロットになることを夢見て高校卒業後に渡米。フロリダ州のエンブリー・リドル航空大学で自家用操縦士免許を取得するとともに航空工学を学び、1979年に卒業。その後MIT(マサチューセッツ工科大学)大学院へ進み、1981年に航空宇宙工学の修士号を取得した。

1982年からはニューヨークを拠点にビジネスの世界へ。当時はコンピューターや電子機器が急速にビジネスに取り入れられるようになったフェイズ。エンジニアとしてのバックグラウンドを生かしながら、新しい技術や商品の輸出入、企業間の提携、事業経営へと活動の幅を広げていった。

その後に関わった事業は、電子機器、オプトエレクトロニクス、画像処理システムから、本マグロの漁業・輸出、プラスチック成形金型生産、牧畜事業、不動産投資、オンラインサービス、建材、航空関連事業まで、驚くほど多岐にわたる。

NASDAQ上場企業の会長をはじめ、民間企業、上場企業、非営利団体などの役員も歴任してきた。

三輪さん:

もともとはエンジニアですが、長い間、自分自身が経営者としていろいろなビジネスに関わってきました。日本とアメリカの間だけではなく、アメリカ本土のさまざまな州でもビジネスを行った経験があります。

成功したもの、失敗したものを含めて、会社設立から事業拡大、提携や譲渡など、さまざまな業種、そして事業フェイズでマネジメントや投資を行ってきた経験が、現在のM&Aの仕事に非常に役立っています。

さまざまな団体のトップも歴任しており、ハワイの日系人社会においても強いネットワークを築いている。

こちらは2016年末に真珠湾攻撃75周年記念を機に安倍総理大臣がハワイへオバマ大統領との会談にハワイへお越しになった際、日本総領事の依頼で日系人代表としてハワイの日系組織22団体から1000人以上参加者を集めてホノルルで歓迎夕食会を組織した。
 

ハワイへ来たきっかけは、不動産会社のターンアラウンド

そんな三輪さんがハワイへ移住して来たのは2011年末のこと。

きっかけは、ヘッドハンティングによりハワイの不動産会社の経営再建、いわゆる「ターンアラウンド」を任されたことだった。

経営の立て直しを行った後、その会社の売却までを経験。その後、これまで培ってきた経営経験と日米双方のネットワークを生かし、2020年にミワ・アソシエイツを設立した。

現在の主力事業は、ハワイ企業の買収・売却をサポートするM&A仲介である。

特に多いのが、ハワイの企業オーナーが売り手となり、日本企業や日本人投資家が買い手となるケースだ。もちろん、日本だけではなく、「ハワイへ移住してビジネスをしたい」というアメリカ本土のバイヤーなど、幅広い買い手にも対応している。

ゼロから起業するだけではない。「ハワイの会社を買う」という進出方法

ハワイでビジネスを始めるというと、まず新しい会社を設立し、ゼロから事業を立ち上げることを思い浮かべる方が多いだろう。

しかし、もうひとつの選択肢が「すでに運営されている会社を買う」という方法である。

既存企業を買収すれば、その会社がすでに持っている顧客、従業員、設備、取引先、ノウハウ、ブランドなどを引き継ぐことができる。
日本企業によるハワイ進出でも、この方法は有力な選択肢となる。


実際に、日本の上場企業が「観光関連事業で海外へ進出したい」ということで、実績のあるハワイのリムジン企業を買収し、アメリカ市場への参入の足掛かりとした事例などに三輪さんが携わっている。


現在、話が寄せられているM&A案件だけでも20件近くあるそうだが業界は飲食、観光、エネルギー、不動産などバラエティに富む。企業規模も幅が広く、デューディリジェンスだけで1年以上かかる大企業の数百万ドル規模のM&Aもあれば、個人による20万〜40万ドル程度の事業買収もある。

三輪さん:

私自身がこれまでいろいろな業種のビジネスに携わってきました。ですから、業種が違っても、その会社がどうやって利益を生み、何が強みで、どこにリスクがあるのかを見ることができます。それが私たちの強みだと思っています。
 

「売りたい会社」と「買いたい人」をどうつなぐのか

ミワ・アソシエイツでは、現在も複数のM&A案件が進行している。

売却希望企業から相談を受けると、まずその会社の事業内容や財務状況、市場環境などを分析。そのうえで、買い手候補を探していく。

一般公開されている売却案件だけではなく、ネットワークを使った買い手探しや、市場には売却案件として出ていない企業へのアプローチにも対応している。

三輪さんによれば、ハワイの企業オーナーから「できれば日本の会社に売りたい」と相談されることもあるという。

その理由のひとつが、競合関係である。

同じハワイ市場の競合企業へ売却する場合、M&Aが成立しなかった際に、自社の財務情報や経営上の重要情報だけが競合へ渡ってしまうリスクがある。

一方、日本企業などハワイ市場で直接競合していない買い手であれば、そのリスクを抑えながら交渉できる可能性がある。

売り手の意向を理解しながら、買い手との信頼関係を築いていくこともM&Aアドバイザーの重要な仕事である。日本とハワイ双方の商習慣やビジネスを理解し、両者をつなぐことができるのが、ミワ・アソシエイツならではの役割である。

M&A成功のポイントは「ハワイのビジネスがわかる人」とパートナーを組むこと

M&Aでは、財務諸表の確認、契約書の作成、税務、法務など、多くの専門知識が必要になる。そのため、会計士や弁護士との連携は欠かせない。

しかし三輪さんは、それだけでは十分ではないと話す。

三輪さん:

実際のM&Aのプロセスにおいて、チームを組んで進めることにはなりますが、会計士は会計の専門家、弁護士は法律の専門家です。しかし、M&Aを成功させるには、買収後も見据えて、ビジネスを理解する「経営視点」を持つパートナーと組むことが非常に重要です。

数字の裏側で実際に何が起きているのか、この会社はなぜ儲かっているのか、将来的にどう運営・成長させていくのか。
さらにハワイにはハワイならではのビジネス慣習や難しさがあります。こういったハワイのリアリティを事前に踏まえて、M&Aを成功できるように我々もできる限りのサポートをいたします。



ハワイの社会は決して大きくないため、M&Aにおいてもハワイでのレピュテーションも重要な要因の一つ。ミワ・アソシエイツには、過去に会社の売却をサポートしたオーナーから、別の経営者を紹介されるケースも多いという。

三輪さん:
以前に、ミワ・アソシエイツを通して会社を売ったオーナーから、『知り合いにも会社を売りたい人がいるから相談に乗ってほしい』と紹介していただくことも多いですね。

会社を売却するということは、オーナーにとって長年育ててきた事業や従業員、取引先を次の経営者へ託すという非常に大きな決断です。やはり信頼関係が非常に大切になって来ます。
 

ハワイで会社を「買いたい」「売りたい」。まずは日本語で相談を

ミワ・アソシエイツでは、ハワイ企業の売却・買収の両方をサポートしている。

売却の場合は、企業価値や市場環境を分析したうえで売却戦略を提案。買収の場合は、希望する業種、目的、予算などをヒアリングし、ネットワークを通じて候補企業を探していく。

また、日本企業のハワイ・米国進出、現地企業との提携、経営に関するコンサルティングにも対応している。

ミワ・アソシエイツ(Miwa Associates LLC)

M&Aファイナンシャルアドバイザー(FA)
・ハワイ企業の買収
・ハワイ企業の売却

コンサルティング
・米国、ハワイへの事業進出
・経営支援
・ハワイ移住に伴うビジネス相談
・日本企業、米国企業との事業提携など

現在、複数のM&A案件を紹介可能。市場に公開されていない企業へのアプローチについても相談できる。

「ハワイで事業を始めたいが、ゼロから起業する以外の方法を知りたい」「日本企業としてハワイ市場へ参入したい」「もうリタイヤしたいので、自分の会社を売りたい」。

そんな方にとって、既存企業のM&Aという選択肢を知ることは、ハワイでのビジネスの可能性を大きく広げることになるだろう。

ミワアソシエイツ、三輪さんへのお問い合わせはこちらから>

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