ハワイで国際離婚する際の基本的な情報②

ハワイで国際離婚する際の基本的な情報②

更新日 2020.03.06

ハワイで年々増える国際離婚もめることなく、 スムーズに進める方法とは?

ハワイでも増加する国際離婚

ハワイ州における離婚の流れを説明する前に、時間的にも費用的にもスムーズに進めるためにまず大切なことは1つ。確固とした「離婚の決意」です。「離婚したいが決心がつかない」「離婚を切り出されたが、離婚したくない」などといった迷いがある時は、まずは専門のカウンセラーにご相談ください。迷っている段階で離婚弁護士を訪れても、時間とお金だけがかかり前には進みません。

そして離婚を決意したら、必ず家庭法専門の弁護士に相談してください。裁判所や相手側との書類のやりとりなどは、専門用語が多いため、理解をせずにサインをしてしまったら、大変なことになるからです。慰謝料や子供の養育費等の承諾書を正式な書面で残して、双方で取り決めた約束事をきっちり互いに守り、後々、養育費が受け取れないというようなトラブルを未然に回避するには専門家の助けが必要です。

ハワイ州での離婚申請

ハワイで離婚を申請するには、夫婦のどちらかが申請前にハワイ州に継続して6か月以上居住していることが条件です。そして、ハワイではNo Fault Divorceといい、どちらかに非があったとしても、それは考慮されることはなく離婚は成立します。

離婚には「協議離婚」と「争議離婚」があります。協議離婚とは、夫婦間での話し合いによって離婚することで、裁判所が必要とする事項(財産分与、親権、養育費、慰謝料、配偶者扶養手当てなど)について、夫婦間で合意があれば1〜2ヶ月で決着はつきます。まずは夫婦のどちらかが、離婚に必要なフォーム(Complaint for Divorce)を手に入れ、裁判所に離婚申し立てをすることにより手続きが開始されます。例えば、妻が離婚の申請をした場合、夫は裁判所より妻からの離婚申し立てと召喚状(Summons)を受け取ります。それに対して夫は20日以内に返答する必要があります。裁判所からの承諾が取得できれば、裁判官との聴会(ヒアリング)や裁判をすることなく、早い場合は1〜2ヶ月で離婚が認証されます。

双方に合意がない場合は、裁判官に決定権が与えられる争議離婚となります。双方の言い分、例えば主張や要望などの全てが認められることはまずあり得ません。そして裁判費用は非常に高額になり、合意まで時間もかなりかかります。特に親権について裁判で争うことが一番多く、訪問権や養育費の決定も含め時間がかかります。また争議離婚になると決着がつくまで、不動産を含めた夫婦共有の財産を自由に売ることもできません。両者が同意しない場合には、裁判が長引き2〜3年かかることも。自分の正当な権利を知り主張するためにも、離婚専門の弁護士を雇うことがスムーズな離婚には必要です。




 

情報提供・監修

クレッグ・W・ポランジ 法律事務所
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