日本流の品質とサービスで高い評価を受けているのがハワイの「サンナカ・ウエスト社」。日本のハウスメーカーであるUSKグループがアメリカ(ハワイとLA)に進出、17年に渡って日本式のデザイン提案から建築工事、またあらゆる日本メーカーの住宅設備機器の販売や施工を行い、高い評価を得ている。
今回はその「サンナカ・ウエスト社」の社長、中山盛智(なかやま しげとも)氏に、「ハワイの住宅や店舗のリフォームに失敗しないための7つのポイント」を教えていただいた。
プロフィール サンナカ・ウエスト LLC CEO/代表取締役(ハワイ・LA)。 香川県高松市生まれ。2003年USKグループ会社アメリカ現地法人Sannaka-WEST LLC(日本家具・インテリア小売業・店舗デザイン施工)設立。 以後17年間、世界で和のスペシャリストとして空間デザインを幅広く手掛けながら、米国にて2社展開中。ハワイ直営インテリアショールーム運営。これまでの実績として2011年ハワイ開催APEC各国首脳会議会合ホテル設営空間プロデュース他、ハワイ日本総領事館、国内外の住宅、店舗、ホテルなどの和・洋空間デザイン責任者として活動。米国建築デザイナーとコラボレーションするなど数々の作品を手掛けている。米国BIA(Building Industry Association of Hawaii)メンバー 。
1、リフォームの目的・完成イメージを明確にする!
中山社長:
まず第一に、リフォームに関してWant と Mustをしっかり切り分けることが大事です。たとえば別荘であれば、非日常を演出するスパイスが大事な場合もありますし、家族が暮らす家なのであれば、家族構成や生活導線を考えたリフォームが大事になってきます。
いずれにしてもリフォームの目的を明確にした上で絶対ゆずれないMustのポイントと、これはあったら嬉しいWantのポイントをしっかり分けておくことで、設計デザイン時からイメージに近いものが上がってくるはずです。
2、予算は余裕を持って決める!
中山社長:
リフォーム工事というのは基本的に超過予算がかかる可能性が高いので、予算を組む際は是非、余裕を持っておこなっていただきたいと思います。
というのも、私も経験がありますがリフォームのために壁や床を開けてみると、以前のオーナーが予想もしてなかったようなリフォームを施していたり、危険な電気配線が見つかったり、シロアリやカビなどの外からは見えなかったトラブルが発覚することもあるからです。
またリノベーションは安くあげたいと思う方が多いのは最もですが、本当は予算を正直に伝えていただいた方が、こちらの提案の幅も広がります。後から「あれもやればよかった!」というお声を聞くことも多いです。ほんの少しの追加料金で、ぐっと使いやすさがアップする仕様にできることもありますし、あとからやり直しとなるとさらに料金がかかってきます。
3、業者選びはしっかりと行う!
中山社長:
よく知り合いからの紹介でリフォーム業者を選んでしまう方がいますが、知り合いの紹介だからこそ、不満があっても文句が言いづらいといったケースもお見受けします。
リフォームのプロジェクトは、発注主また業者の双方から、報告・連絡・相談をすることが多いため、電話やメールなどを含めて連絡がとりやすい業者であることは基本中の基本です。その上で、実店舗があって面と向かった打ち合わせができるのがベストです。しかし、お客様がハワイにいなくても建材のサンプルを送ってくれたり、遠隔での打ち合わせの方法を工夫してくれるなどの協力的でコミュニケーション力の高い業者を選びたいものです。
4、見積書・契約書は必ず二部、日英で作成
中山社長:
見積書や契約書は、日本語と英語で必ず二部ずつ作成をすることが大事です。英語での内容がよくわからないのにサインをしてしまうのは、契約書社会のアメリカではご法度です。
内容をしっかり確認した上で、お互いに一部ずつ保管します。
5、ヒアリング後の提案方法
中山社長:
つぎにヒアリング後の提案方法についてですが、オーナー様の好みに合わせた幅広い提案ツールをもっているかどうかは重要なポイントです。
そもそも日本とアメリカとはメートル法とヤード法で表記が違ったりします。日本人のオーナー向けにはきちんと二次元の平面図の段階からメートル表記をしてくれるほうが安心ですね。
また平面の図面に加えて、三次元のパースを提出する、ここまでは最低限の提案方法と言えるでしょう。
さらに、弊社にご訪問いただける方には仮想空間認識ソフトとVRグラスを利用いただき、実際にその空間に入り込んだシーンを体感していただけます。弊社ではここまでのサービスを行っています。
また、イエクラウドというアプリなどを利用し、携帯の中で3Dパースや平面図などを見たり、スクリーン上でウォークスルーをしていただけるようなサービスも組み合わせるなど、平面から立体、さらにはVRなど最新の手法を取り揃えています。
6、リフォームに最適な時期を見つける
中山社長:
できれば日本在住のオーナー様の場合、ハワイ不在時の最適な期間を狙い、余裕を持ったリフォームの工期を設定するべきと思います。
というのも、ハワイではなかなか日本のように予定通りにリフォーム工事が進みません。大抵の場合、予定よりも工期が延びると思っていただいたほうが良いと思います。
工事をする箇所によっては生活をしながらの施工は厳しい場合があります。業者が家に出入りし工事での騒音やダストが発生するなど、生活しながらですとストレスを感じる方も多いと思います。
余裕のあるスケジューリングで、工事に煩わされることのない期間を設定しましょう。
7、リフォーム後の生活がイメージできる改装を
中山社長:
リフォームの目的には、新居のため、改善のため、販売するためなど色々あります。見栄えの改装をきれいに仕上げること、またよりよい生活空間を実現することは共通項と言えるでしょう。清潔さ、採光や通風、そして居心地の良さ。そして、見落とされがちなのが「収納」の重要性です。
日本からたまにきて別荘利用される、という方でも徐々に荷物は増えていくものです。また、バケーションレンタルで貸し出される際に、オーナー専用の鍵のかかる収納スペースを作るなどで、使い勝手が改善されます。
改装の際にはよりよい生活空間のために、余裕のある収納力をぜひお忘れなく!
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