今日はビザ取得コンサルティングを手掛けるAOMコンサルティング社の足利弥生さんに、アメリカのビザを取り巻く現状やEB-5プログラムの最新情報、さらに具体的なEB-5投資物件についてお話を伺います。
プロフィール:オーストラリア移民法を20年以上取り扱う豊富な経験をもち、うち9年は在日オーストラリア大使館内務省にてシニアビザオフィサー(ビザ審査官)としての実績を積む。 その後、外資投資銀行にてグローバルモビリティ実務および投資銀行におけるネットワークを構築。 多角化する市場のニーズにともない、海外各国の移民法専門家との幅広いネットワークを強みに、投資家ビザサポートを海外パートナーと連携し、イミグレーションサービスを提供。プライベートでは幼少のころにアメリカで育ち、ニュージーランド滞在経験あり。
EB-5とは?
EB-5とは「リージョナルセンター」という法人を通じて、アメリカ国内の事業プロジェクトに80万ドル投資することによって、永住権を取得できるというビザになります。原則として無事にプロジェクトが完了し、法的要件を満たす事でリージョナルセンターより原資返金可能なスキームとなります。まずはこちらの動画でEB-5の概要をざっとつかんでいただきたいと思います。
(注:2022年3月、米国議会は新たなEB-5法案を可決し、投資額を90万ドルから80万ドルに引き下げました。このビデオは、一般的なEB-5移民プログラムを説明するためのものであることにご留意ください。EB-5移民プログラムの最新の要件については、AOMビザコンサルティングにご相談ください。)
メリットとして80万ドルの現金投資が可能な方は、投資する事で永住権取得が可能となります。また、申請者は他のビザのように学歴や経営スキルなどの要件が不要です。投資家本人だけでなく配偶者や子供(申請日に20歳以下であること)を申請に含める事が可能なため、全員永住権取得が可能である点が人気です。
2022年、アメリカのビザとEB-5を取り巻く現状
足利さん:
このEB-5ビザはトランプ政権時代に様々な法改正があった関係で、ビザ申請や審査もいったん中断しましたが、ようやく2022年3月にこの法律が再承認され、投資金額がリージョナルセンタープログラムでは80万ドルに決まり、ようやく本格的に再始動したところです。投資によるアメリカ永住権取得を狙う世界の富裕層にとっては、待ちに待った再開となりました。
またこの時限立法で2027年までは80万ドルで固定ですが、それ以降はインフレなどによりさらに金額が上がることが予想されています。それらを見越して、今後申請が急増すると見られています。
EB-5による永住権取得までの大体のスケジュール
今回の大きな法改正 アメリカ国内居住者にとっては大きなメリット
足利さん:
このEB-5は大きくわけて2段階となり、初めにI-526という申請した後「条件つきの2年の永住権(グリーンカード)」が発行されます。申請後だいたい現在の審査スピードですと3年前後かかる予測ですが、今回の再承認でアメリカ居住者にとっては大きな改正がありました。
既になんらかのビザを保有して居住している方はアメリカ国内でEB-5の申請が可能です。その際に同時にI-485という申請が可能となりました。これにより、I-526審査を待機する間①EADという就労許可 ②APという出入国許可取得が可能となり、条件つき2年永住権取得するまでの数年間、アメリカに居住しながら就労し、かつ日本との行き来もしながら滞在が可能となりました。
まさに今ハワイに居住している人にとっては朗報であり、永住権を待つ間アメリカ居住実現が就労しながら可能となったということです。これを活かす事で、ハワイへの移住プランも現実的に考えられるようになりましたので、お子様の教育プランなど将来を見据えて検討するよい機会かと思います。
EB-5投資はリージョナルセンターとプロジェクト選びが重要
足利さん:
EB-5プログラムへの投資は、事業プロジェクトを提供するリージョナルセンターを通じて行われます。主にアメリカのインフラや、大型物流倉庫、レジデンスなど需要が見込める大型事業に対して、複数の投資家の一人として投資します。 リージョナルセンターは全米に600社以上もあると言われていますが、将来的にきちんとプロジェクトとして完了し初めて投資資金が回収できるため、ビザ申請者の方ご自身でも比較や調査していただくことがもちろん重要です。
日本の方が誤解しやすい点として、投資する場所と居住場所はまったく関与しません。ハワイに居住希望としても投資先はハワイである必要はなく、「実績のあるリージョナルセンター」と「ビジネススキームが手堅いプロジェクト選び」が重要となってきます。
そのような観点から業界リーダーであるリージョナルセンターの1つ、CanAm社を紹介します。
CanAm(キャナム)社の水素プラント投資プロジェクト
ニューフォートレスエナジー(NFE)
グリーン水素プラントプロジェクト(テキサス州)
足利さん:
CanAm社(キャナム社)はNYに本社をおき、これまで35年の間に60以上のプロジェクト実績、そして、何よりも投資家への投資返金額は47プロジェクト、20億ドル以上と業界トップの企業になり、リージョナルセンターでも初めてFINRAというアメリカ金融規制ブローカーディーラーとして認定されている企業です。AOMは日本代表エージェントとして、8月にシンガポールではこの投資返金額20億ドル以上を祝して開催されたイベントに招待されました。
現在、CanAm社が手掛けているEB-5プロジェクトはアメリカがクリーンエネルギー政策として推している「水素プラント」インフラ投資の案件です。
テキサス州へのグリーン水素プラントプロジェクトで、世界的エネルギーインフラ会社であるニューフォートレスエナジー(アメリカNasdaq上場企業)がリードしています。特筆すべき最大のメリットは潤沢な資金や売上規模により投資資金額の返済が保証されている案件であることです。
アメリカのエネルギー政策、上場企業の案件、返済保証、そしてCanAm社が手掛けるプロジェクト、と安心材料がそろった成功可能性の高い投資プロジェクトとなっています。
アメリカ政府は2030年までに二酸化炭素排出を50%削減することを目標にクリーンエネルギー政策を最重要課題に置いています。このグリーン水素プラントは、すでにエクソンモービルやバレロなど石油産業6メジャーが需要家としてひしめいているエリアに建設され、水素エネルギーの供給を行うます。2022年9月から建設開始となり、2024年半ばに完成予定です。
一般的にEB-5プログラムはプロジェクトごとに募集枠が決まっています。今回このプロジェクトは全世界で100名募集していますが、開始後2カ月で既にかなりのスピードで投資家が集まっています。ここまで枠を増やしても投資金額の返済保証をするいうのもプロジェクトとしての自信の現れと言えるでしょう。プログラム枠が達した時点で募集終了となりますので、ご検討の方は早い対応が得策です。
足利さんからのメッセージ
足利さん: 2022年も年末に差し掛かってきました。コロナによる渡航制限や行動制限などを経て、ご自身の人生プランやお子さんの教育プランなど、さまざまな見直しを余儀なくされたこの数年だったのではないかと思います。 リモートワークなど場所に縛られない生き方や、複数拠点を持つ暮らしも一般的になってきました。 ここから仕切り直し、2023年以降に向けて、海外移住・アメリカ移住というプランを叶えたい、という方、ビザを取得したいという方、ぜひいつでもご相談ください。