ホノルル・リアルター協会(Honolulu Board of REALTORS)が2026年8月のオアフ島住宅市場統計を発表した。今回は8月のデータから、価格や販売件数、在庫の動きを見ていく。

ホノルルリアルター協会による 2026年8月のマーケットレポートサマリー
- 戸建ての中間価格は$1,240,000で、前年同月比12.2%増
- 戸建ての販売数は264件で、前年同月比1.9%増
- 戸建ての売り出し期間は17日で、前年同月比5日短縮
- コンドミニアムの中間価格は$510,000で、前年同月比1.0%減
- コンドミニアムの販売数は365件で、前年同月比6.6%減
- コンドミニアムの売り出し期間は37日で、前年同月比11日短縮
それぞれの指標を詳しく確認する。
(折れ線グラフは緑が戸建て、黄色がコンドミニアムを示す。以下同じ)
中間価格

2026年8月の戸建て住宅の中間価格は$1,240,000。前年同月の$1,105,500から12.2%上昇し、前月7月の$1,224,500と比べても1.3%上昇した。戸建ては引き続き120万ドル台で推移しており、高止まりしている。
8月の中間価格を押し上げた要因は、130万〜150万ドルの価格帯で取引件数が増えたためで、これは後ほど見ていく。
一方のコンドミニアムの中間価格は$510,000で、前年同月の$515,000を1.0%下回ったが、7月の$504,500からは1.1%上昇した。前年同月比では小幅な下落となったが、50万ドル前後の水準が続いている。
1月から8月までの通年で見た中間価格は、戸建てが$1,190,000で前年同期比4.4%増、コンドミニアムが$512,000で1.4%増。年初からの集計では、両市場とも前年同期を上回っている。
価格帯別販売件数
戸建て市場では、100万〜150万ドル未満が前年同月の106件から120件へ13.2%増加した。このうち価格帯の中でも、協会のレポートのサマリーでも取り上げられ注目されたのが130万〜150万ドル未満の価格帯の大きな伸びだ。昨年の27件から今年は47件へと74.1%と大きな増加を示した。1月から8月の累計でも197件から283件へ43.7%増えており、この価格帯の取引の活発さがうかがえる。
150万〜200万ドル未満も29件から40件へ37.9%増加と大きな伸びを示した。
一方、100万ドル未満で成約した戸建ては71件で、価格帯別の取引件数にはばらつきがあるものの、全体の27%を占め、低価格層でも一定量の取引が成立している。

戸建ての売出価格に対する成約価格の中央値は100.0%で、前年同月の98.8%から上昇した。売出価格以上で成約した物件は全体の51%だった。販売件数の伸びは小幅でも、売出価格以上で買い手がつく取引が半数を超えている。資金に余裕のある層による「競争に競り勝ってでも買いに行く」姿勢を感じさせる結果となっている。
コンドミニアムでは、15万〜30万ドル未満という低価格帯が47件から52件へ10.6%増となったが、それ以外の価格帯では軒並み売買件数が横ばいまたは減少となった。
特に大きく減ったのが高価格層で、150万〜200万ドル未満は19件から8件へ57.9%減、200万ドル以上も12件から8件へ33.3%減と、それぞれ前年を大きく下回った。

販売件数

先月の7月に、力強く伸びた売買件数は勢いを保てずに、戸建て、コンドミニアムともに低調な8月となった。
戸建て住宅の販売件数は264件で、前年同月の259件から1.9%増加したものの、7月の300件からは12.0%減少。1月から8月の累計販売件数は1,950件。前年同期の1,842件に対し5.9%増と、年初からの取引は前年を上回っている。
コンドミニアムの販売件数は365件で、前年同月の391件から6.6%減、7月の416件からも12.3%減少した。1月から8月の累計は2,834件で、前年同期の2,881件を1.6%下回る。7月は前年同月を上回ったコンドミニアムの販売だが、8月は再び前年を下回った。
販売期間
戸建て住宅の売り出し期間の中央値は17日で、前年同月の22日から5日短縮した。前月の14日よりは3日長くなったものの、3週間を下回る水準が続いている。
コンドミニアムは37日で、前年同月の48日から11日短縮し、7月の38日からも1日短くなった。販売件数が減少する一方、成約した物件の販売期間は前年より短くなっている。

在庫件数・新規売り出し
8月末の戸建ての市場在庫は794件で、前年同月の790件から0.5%増とほぼ横ばいだった。7月の802件からは1.0%減少している。
コンドミニアムの市場在庫は2,512件で、前年同月の2,412件から4.1%増加した。ただし、前月の2,554件からは1.6%減少しており、8月は在庫の積み上がりがいったん落ち着いた。依然として2,500件を超え、戸建てと比べて選択肢の多い、買い手市場が続いている。
在庫月数は、戸建てが3.2カ月分、コンドミニアムが6.9カ月分。前年同月はそれぞれ3.4カ月分、6.7カ月分だった。過去12カ月の平均販売ペースに対する在庫量を見ると、両市場には引き続き大きな差がある。

新規売り出し件数は、戸建てが364件で前年同月の318件から14.5%増、コンドミニアムが684件で643件から6.4%増となった。両市場とも前年より増えた一方、7月比では戸建てが4.2%減、コンドミニアムが3.3%減だった。
今後の販売につながる購入申し込み受諾件数(ペンディングセールス)は、戸建てが279件で前年同月比7.6%減、コンドミニアムが393件で3.2%減。新規売り出しの増加がどの程度成約につながっていくかも注目される。

編集部まとめ
2026年8月のオアフ島不動産市場は、戸建ての中間価格が前年同月比12.2%上昇する一方、コンドミニアムの中間価格は1.0%下落し、価格の動きが分かれた。販売件数も戸建てが1.9%増、コンドミニアムが6.6%減と対照的だった。
特に、コンドミニアムは成約物件の販売期間こそ短縮したものの、販売件数は前年割れとなり、在庫は前年より増えている。買い手が強気に出られる環境が続くなか、売り手には競合物件を踏まえた価格設定や物件ごとの条件の見極めが求められそうだ。
急に円高へと反転した9月。
いくらなら買うか、欲しいから買うか。ハワイ不動産のマーケットに正解はないが、アクションをとるなら待ったなしになるのが為替市場。為替がこう動いたらこう動くという腹づもりをしておいたほうがよさそうだ。
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