モデルとして日本や世界で活躍するSHIHOさんが次なる定住の地として選んだのがハワイ。そのには内なる変化と家族への思いがあった。SHIHOさんにハワイ移住とハワイでのファミリーライフについてインタビューした。　
 

娘も大好きなハワイで家族との時間は確実に増えました。 この土地のパワーは私の「ワクワク」を増やしています。 （SHIHO）

波動に乗って流れに乗って 引き寄せられたハワイ移住

　私、今の部屋に住んでみて気づいたんです。1年くらい前に「大きな窓があって空が抜けている部屋 に住んでいる自分」がイメージに浮かんでいました。それがどこかはわからずに。でもこの部屋に来てみたら、「あっ」って。思い描いていたのと同じ風景が広がっていました。偶然とご縁が重なって住むようになったハワイですが、やはりここにつながる何かがあったんだなって。理想をしっかり思い描くことがとても大切だと実感しています。私はいつも「なぜ今ここにいるのか」と自分に問いかけます。必ず意味があるはずですから。
　

　３０代から韓国でも仕事をするようになって、その土地や文化に寄り添う生き方を学びました。自分のやり方ではなく、現地の人のリズムや、やり方に合わせて楽しんだほうがいい。でも、ハワイはそんなことさえ考えずに自然体でいられる場所ですね。とってもピースフルで、神々しくて、そして適度にゆるくてのんびりできます。移住する前に抱いていた印象と、現在の印象はほとんど変わりません。
 

　やはり気候が大きいのだと思います。東京ではいつも頭はフル回転。どんなことでも考え込んでしまいがちなのが私の悪いクセです が、ハワイでは思考ストップ。同じ気候が続くし、天気もだいたい同じだからかな(笑)。海と山と太陽があって、もうそれだけで十分。美しい景色に癒されて、心がいつの間にか自然に満たされている！それってすごいことだと思います。 東京もニューヨークもソウルも、その土地がパワフルで、知らぬ間に忙しくて時間軸がクイックになってしまいがち。でもハワイは違うんです。
 

　今回のハワイ移住は、ご縁と流れに乗って来た感覚です。家族のタイミングも、私と夫の仕事のタイミングもちょうど良かった。でも、大きいのは「いつもワクワクしていたい」という気持ち。自分がルーティン化するというか、マンネリしているのが好きではなくて。ふと１０年後の自分を考えた時に、仕事も順調で安定もしていると思うけど、そこにワクワクはあるの？って。ルールを一旦壊して、今の日常から飛び出してみようっていう決意でした。家族もしっかり共鳴してくれて、みんな大賛成。家族全員、同じことを思っていたみたいです。仕事も大事だけど、生活も大事。ライフスタイルを実践する中で、日本とアメリカの文化をつなぐ仕事ができるんじゃないか。そんな気持ちがありました。

瞑想とサーフィンが自分にとって大切な時間

　ハワイではいつもだいたい朝６時には目覚めてまずは瞑想してます。携帯電話を充電するように、ゆっくりとエネルギーをチャージします。思考がリセットされて、ポジティブで平和な心に満たさせていく。周囲の人にも瞑想をすすめています。 (笑）

　
　そのあとは娘のために朝食を作ります。ハワイはフルーツがとても美味しいですよね。食事は、太陽と大地のエネルギーを受けた産物を身体にたくさん取り入れるようにしています 。ヨガは「 つ な が る 」という意味がありますが、自然と人間のつながりをいつも大切に考 えています。娘を学校に送ったら、サーフィンに出かけることも多いです。波に身を委ねて寄り添って、良いライドができたときは本当に気持ちよくて心から嬉しくなる。地球の波動を受け止める儀式のようなもので、私にとっては無条件で笑顔になれる場所です。

 　
　午後は日本が朝になるのに合わせてミーティングしたり、仕事をこなします。本を出版する予定もあるので、その原稿を書いたり、ハワイでもけっこう忙しくしていますね。夕方になったら娘を迎えに行って、宿題を一緒に。宿題は毎日やる習慣を身につけています。夕食後の時間は、家族みんなで団らんのひととき。ハワイに来て、娘と過ごす時間、家族で過ごす時間が増えましたね。

　
　ハワイの学校や現地の方々は、工作や手作りをすることがとても多くて、娘は大喜び。自宅でもいつもアイデアが浮かんだ!と言って、何かを作っています。気づいたら英語でムービーを観たり、本を自分で読み進むようになっていました。娘が一番ハワイや異文化、言語に順応しているのかもしれませんね。今はここをベースに、日本や韓国、ニューヨークへ仕事に行っています。私ができることはアメリカとアジアの橋渡し。日本とアメリカのそれぞれが持つ良いところ を伝える役目ができたらと思っています。それが人の生活の豊かさや地球が喜ぶこと、自然や子供たちのより良い未来につながるためのものでありたい。いる場所には こだわらず、今、私にできることを精一杯やっていきたい。周りには「SHIHOは止まったら死ぬ」とよく言われますけど(笑)、ハワイですからのんびりと、志をもって前向きに進んで行きたいと思います。

※この記事は「ハワイに住む」マガジンVol.37（2019年4月15日発行号）から作成しています。