ハワイ州の新型コロナウィルス対策に携わる保健局の上層部人事が大きな混乱を見せている。
8月31日に、ハワイ州の新型コロナウィルス対策の主要人物であった保健局トップのブルース・アンダーソン氏と公共安全部門トップのノーラン・エスピンダ氏がともに9月中に退職することが発表となった。イゲ知事は二人の退職は、自主的なものであるとしている。
また、ブルース・アンダーソン氏の部門で、州の疫学者サラ・パーク氏も9月4日付けで有給消化に入ると発表された。
これらの州職員は、たびたび知事や市長とのプレスカンファレンスでも発表を行うなど、新型コロナウィルス対策の「顔」とも呼べる人々だったが、この2ヶ月の感染拡大や、大量テストの実施における混乱、コンタクトトレーシング制度確立の遅れなど、度重なるに失策への批判の対象となっていた。
また8月にコンタクトトレーシングの責任者となったばかりのエミリー・ロバートソン氏も「コンタクトトレーシングに関する指揮命令系統がはっきりするまで、業務から退く」として、着任早々に休暇に入っている。
感染拡大局面での州の上層人事の混乱に、「そんなことをやっている場合か」といった声が住民から上がっている。