8月27日にハワイアンエレクトリック社(HECO)がプレスリリースを発表し、8月8日にマウイ島で起きたラハイナの街をほぼ全焼させる火災の原因は同社の電線によるものではないと反論した。
HECOは、8月8日の午前6時30分ごろに、自社の送電線が強風によって倒れ、小規模な火災を引き起こした可能性は認めたが、ラハイナの街を全焼させた同日午後の火事は、同社の設備が「停電」した約6時間後に発生した「別の火災」によるものとした。この午後に起きた火事の原因についてはHECOは不明としている。
この朝の小規模火災は一旦、マウイ島消防局により「鎮火した」と報告されており、その後、消防隊は別の山火事の消火作業に向かった、
マウイ郡は午後に起きたラハイナを全焼させた火災は、朝の火災の「再燃」だと説明し、HECOが強風警報や火災警報が出ている中で、通電を止めなかったことを過失であると主張し、損害賠償を求める訴えを起こしている。
しかし、HECOは「すでに停電中だった」と主張している一方で、自らが8月8日の午後3時30分に出したプレスリリースにおいて、「電線が切れているのを見かけたら、通電している可能性があるので近寄らないように」という警告を出している。
HECO自体の決定によっていつどのように「通電が止められたのか」、またそれがマウイ郡の危機管理部門に知らされたのか、などのタイムラインやHECOの決定などにも不明な点が残されている。