ホノルル市のブランジャルディ市長はホノルル高速鉄道公社(HART)の理事会とCEOのロリ・カヒキナ氏に対し、カヒキナ氏に対する理事会の「いじめや嫌がらせ」の疑いに関する調査に全面協力するよう2ページに渡る書面で指示した。
カヒキナ氏は275,000ドルの年俸で2021年1月より暫定的なCEOに就任し、2024年12月31日で任期が満了する。12名の理事は無給ボランティアとして同職についている。
2021年7月にブランジャルディ市長がハワイ州議員のコリーン・ハナブサ氏を理事会に任命して以来、カヒキナ氏と理事会の間には3年近く緊張関係が続いている。カヒキナ氏は先週、地元紙のホノルル・スター・アドバタイザーに対して理事会が彼女の辞任を望んでいることは明らかだと語った。
ブランジャルディ市長はカヒキナ氏と彼女の続投を支持しているが、そのリーダーシップに対して疑問視する理事もあり、分断が起きている。
これらの軋轢が、HARTの予算更新や、将来の連邦資金提供、カカアコまでの最後の鉄道区間を建設するための今後の契約入札に対する懸念やプロジェクトの遅延をもたらしている可能性がある。
市長は「市の最高責任者として、すべての委員会の議事に対する発言権はあるが、決定権はない」としながらも、いじめや嫌がらせ行為の疑いへの調査協力を求める書面を理事会に出すという強い姿勢を示した。
同書面の締めくくりとして、市長は「私は HART CEO、HARTスタッフ、HART理事会に対し、納税者資金によるこの変革的なプロジェクトを優先し、個人的な意見の相違を脇に置くよう求めます。私たちは FTA とホノルル市郡の納税者に対してその義務を負っています。」と、内部の事情によるプロジェクトの遅延は許されないことを強調した。