ハワイ大学がんセンター(University of Hawaiʻi Cancer Center)は7日、ハワイ州で初めてとなる早期段階のがん治験に特化した施設「フーラ・アーリー・フェーズ・クリニカル・リサーチ・センター(Hō‘ula Early Phase Clinical Research Center)」を開設した。
この新施設の開設により、これまで早期治験への参加を希望する患者は米本土へ渡航するか、治験参加を断念するかという選択を迫られていたが、今後はハワイにいながら最先端の治験に参加できる環境が整う。
センターはハワイ大学がんセンターの1階と2階に整備され、延べ床面積は約7,500平方フィート(約700平方メートル)。建設には連邦政府および州政府から約1,950万ドルの資金が投入されたほか、民間の寄付や団体からの支援も受けた。中でも、レオナ・M・アンド・ハリー・B・ヘルムズリー慈善信託(The Leona M. and Harry B. Helmsley Charitable Trust)は100万ドル以上を寄付している。
施設内には、点滴治療用のインフュージョンベイ6床、患者用個室5室、ナースステーション2カ所、薬局、診察室2室、臨床研究検査室、患者ラウンジ、受付エリアなどを備え、早期治験に必要な設備を集約した。
ハワイ大学がんセンターの所長であり、研究者・臨床試験専門医でもあるナオト・ウエノ医師は、「フーラ・アーリー・フェーズ・クリニカル・リサーチ・センターの開設は、ハワイのがん医療にとって大きな節目となります。州内で初めて、条件を満たしたがん患者が何千マイルも離れた米本土へ渡航することなく、有望な新しい治療法へアクセスできるようになります」と述べた。
また、自身も2度のがんを経験したサバイバーであるウエノ医師は、2031年までに30件の早期臨床試験を実施することを目標に掲げている。
ハワイ大学がんセンターは、ハワイ・キャンサー・コンソーシアム(Hawaii Cancer Consortium)の加盟機関と連携し、臨床試験を進める。同コンソーシアムには、クイーンズ・ヘルス・システムズ、ハワイ・パシフィック・ヘルス、クアキニ・メディカル・センター、アドベンティスト・ヘルス・キャッスル、ヒロ・ベニオフ・メディカル・センター、ハワイ・メディカル・サービス・アソシエーション(HMSA)、ハワイ大学ジョン・A・バーンズ医学部などが参加している。
今回のセンター開設により、ハワイのがん患者は最先端治療へのアクセスが大きく向上するとともに、州内におけるがん研究の発展にも期待が寄せられている。
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