ハワイ州のジョシュ・グリーン知事は11月5日、民間投資を促す連邦制度「オポチュニティー・ゾーン2.0」の対象となる州内25地区を発表した。オアフ島の19地区、ハワイ島の4地区、マウイ島の2地区で、ワイキキやチャイナタウンの一部などが含まれる。新たな指定は2027年1月1日から10年間適用される。
オポチュニティー・ゾーンは、所得水準などの条件を満たす地域に長期投資を呼び込む制度だ。投資家が株式や不動産などの売却で得た利益を、条件を満たす専用ファンドに再投資すると、連邦税の課税繰り延べなどの優遇を受けられる。ファンドは集めた資金を、指定区域内の事業や不動産開発などに投じる。
例えば、株式の売却益を専用ファンドに再投資し、そのファンドが対象地区で賃貸住宅の整備や事業の拡大に資金を供給する。投資家への税優遇を通じて、地域の住宅や雇用につながる事業に民間資金を集めることが狙いだ。
オアフ島で選ばれた19地区のうち、5地区はワイキキにある。コア通り、ツシタラ通り、シーサイド通り、アラワイ沿いのニウ通り・オロハナ通り周辺を含む国勢調査区が対象となった。指定区域は国勢調査区の境界に基づいている。
残る14地区は、モイリイリ、チャイナタウン、イウィレイ・カパラマの一部や、アロハ・スタジアム、カラエロア、ワヒアワ総合病院、ノースショアのカワイロア周辺に位置する。
ハワイ島ではヒロの3地区とケアラケヘ、マウイ島ではキヘイのクラ・マカイとラハイナのフロント通りを含む地区が対象となる。カウアイ島は条件を満たす地区がなく、今回の指定に含まれていない。
州は区域の選定に当たり、住宅供給、クリーンエネルギー、経済の多角化を重視した。住宅をすべての郡で最も差し迫った課題と位置付け、地元世帯が暮らせる住宅の整備を目指す。エネルギー事業に加え、医療、観光、先端製造業、農業、ブロードバンド(高速通信網)、映画などへの投資も呼び込む方針だ。
同制度は2017年に創設され、2025年の連邦法改正で恒久化された。今回の「2.0」では対象区域を見直し、10年ごとに再指定する仕組みを導入した。2027年以降の対象投資には、原則5年間の課税繰り延べが設けられ、地方部への投資には優遇が上乗せされる。
今回の発表は、投資優遇の対象区域を示した段階で、個別の開発事業や投資額、着工時期を決めたものではない。詳しい指定区域は、米財務省の地域開発金融機関基金(CDFI Fund)が公開する一覧と地図で確認できる。
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