ハワイ島マウナケア山の大型天体望遠鏡建設工事が難航

ハワイ島マウナケア山の大型天体望遠鏡建設工事が難航

更新日 2019.07.19

10年にわたる長期の議論を経て、デイヴィッド・イゲハワイ州知事が承認し、2019年7月15日より工事が始まる予定だったハワイ島の大型天体望遠鏡の建設プロジェクトだが難航している。

この30メーター天体望遠鏡はTMT(Thirty meter telescope)と呼ばれ、建設されれば世界最大の天体望遠鏡として今まで観測不能だった宇宙エリアの観測ができることから天文学者・科学者からの待ち望まれていた。また経済的効果への期待からハワイ島住民の75%以上も賛成している。

しかし建設予定地がネイティブハワイアンの住民の聖地、聖壇のある場所だったことから、長期にわたる激しい反対運動が起こっていた。7月15日以降も、重機の運搬ルート上に人間の鎖を作ったり、キャトルガード(家畜の逃走防止用に地面に埋め込んだ隙間のある鉄製の踏み板)に自分たちの体をくくりつける人など、反対派が妨害工作として、工事の妨害が続いている。警察は他島からも人員を送り込んで人員を強化し、30名以上の逮捕者も出ている。
 

また様々な請願に関し署名を集めるChange.orgでは、TMTに反対する人の署名が60,000筆以上集まり、民主党の大統領候補バーニー・サンダース氏が反対派を支持する声明を出すなど島外からの動きも起きており、工事開始から1週間にして、前途多難なスタートとなっている。 

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