アメリカ、ハワイでの65歳以上のための健康保険メディケアについて

  • Facebook
  • LINE
  • Twitter
  • メール

アメリカ、ハワイでの65歳以上のための健康保険メディケアについて

更新日 2024.10.25

65歳以上の方を対象とした米国政府が管轄する健康保険「メディケア」加入について基本情報をお伝えします。

政府が管轄する健康保険「メディケア(Medicare)」

65歳以上の方はメディケアの対象

アメリカには国民皆保険制度はありませんが、65歳以上のアメリカ国民、および5年以上継続し在住する永住権保持者や一部のビザ保持者、また65歳未満でも補償対象の障害や病気を持つ方は、政府が管轄する健康保険「メディケア(Medicare)」に加入出来ます。

「メディケア」と「メディケイド(Medicaid)(ハワイではMed-QuestQuest Integrationと呼ばれる)」は別の保険

「メディケア」と「メディケイド」は混同されがちですが異なり、メディケイドは、年齢を問わず低所得者(65歳以上は低資産でもある方)に提供される連邦と州政府の健康保険プログラムです。メディケアとメディケイドの両方を同時に持つことも可能です。

いくつかのパートで構成されるメディケア

メディケアは、政府と民間の保険会社から提供されるいくつかのパートから構成されています。

  • パートA Hospital】

    (オリジナル・メディケアと呼ばれ、政府から提供され、入院費用をカバーするもの)
      保険料:本人または配偶者が米国で10年以上働き納税した人(40クレジットある人)は無料。40クレジットに満たない場合でも最大 $505/月 (2024年度)の保険料で加入可能。

  • パートBMedical】

    (オリジナル・メディケアと呼ばれ、政府から提供され、診療と外来医療の費用をカバーするもの)
      保険料:2024年度は$174.70/月から。(収入によって異なる)

  • パートCメディケア・アドバンテージプラン

    メディケアAとBを持つ人が加入出来る、政府と契約する民間の保険会社から提供されるプラン。(オアフ島では7社の民間の保険会社が提供。)入院、診療・外来医療など、パートAとBでカバーするものは全て含まれ、ほとんどのプランでは処方箋薬のカバー(パートD)も含まれる。追加のベネフィットとしてDentalやVision、フィットネスジムのメンバーシップなど、様々なベネフィットが付いている。プランごとに医師の選択肢やカバーされる処方箋薬、保険料、自己負担額、追加のベネフィットなど、少しずつ内容が異なる。
      保険料:プランによって違い、$0/月から。

  • パートD

    (民間の保険会社から提供され、処方箋薬だけをカバーするプラン)
      保険料:プランにより異なる。(収入によって変わる場合もあり)

    収入が規定より高いとIRMAAという追加の保険料を政府に納める。収入と資産が規定より低いと、Extra Helpという補助プログラムを政府から受けられ、プランによっては保険料や自己負担額が安くなる。

  • サプリメントプラン
    (民間の保険会社から提供され、オリジナル・メディケアで発生する自己負担額を補うもので、プランにより、自己負担額の一部から全額が支払われる。)    
      保険料:プランや加入年齢などにより異なる。

メディケアの加入手続きは時期を逃さずに!

メディケア加入手続きは、65歳になる月の前後3か月間、計7か月間の「初期の加入期間(IEP)」中にソーシャル・セキュリティー・オフィス通じて申請し、この期間を逃がし加入していない期間が一年以上になると生涯ペナルティが発生します。

65歳になる時にすでにソーシャルセキュリティーの年金を受給している方は自動的にメディケアに加入され、メディケアカードが届きます。初期の加入期間(IEP)を逃した方は、1月1日から3月31日の間に加入手続きが出来、パートAとパートBのスタートは翌月の1日からになります。

65歳になってもまだ自分や配偶者が現役で働いていて職場からグループ健康保険を提供されている場合は、初期の加入期間を逃した後でもいつでも加入が出来、メディケアに加入しなくてもペナルティが発生しないため、パートAのみ加入しておき、パートBの加入を遅らせ、退職などでグループ健康保険を失う時に「特別加入期間(SEP)」として加入するのが一般的です。
 

ハワイ シニア メディケア エクササイズ

より良いメディケアを保つためには

メディケアのパートAとパートBに加入したら、パートDのプランも持たないとペナルティの対象となります。ペナルティを避け、より良い内容のメディケアを持つためには、2種類の選択肢があり、加入手続きは保険会社や保険コンサルタントを通して行います。


 

毎年プランの見直しを

毎年10月15日から12月7日までの見直し・加入期間に、翌年度のメディケア・アドバンテージ・プランや処方箋薬のプランの加入や変更が可能です。

毎年プランの内容が少しずつ変更になるうえ、加入者の医療ニーズも変わることがあるため、この期間中に保険コンサルタントに相談して自分に最も合うプランを選びましょう。


【情報提供・監修】
ワシントン智子
保険コンサルタント
Premier Benefit Consultants

住所:1221 Kapiolani Blvd., PH30, Honolulu,HI96814
電話:(808)753-0622
Eメール:tomoko@pbchawaii.com

関連キーワード

合わせて読みたい記事

各カテゴリーのお知らせを見る

不動産会社・
エージェントにお問合せ
閉じる