プロゴルファーの生駒加与子さんがハワイから4回シリーズでお届けするシンプルゴルフ・レッスン。3回目のテーマは「パッティングについて」。
埼玉県出身。プロゴルファー。 第19回日本女子プロゴルフ選手権大会優勝など、優勝回数国内4勝、海外シニア1勝。 趣味は舞台・映画・音楽鑑 賞。現在はトーナメント解説や アマチュアへの指導などに取り組み、多岐に渡って活躍。
アロハ、プロゴルファーの生駒佳与子です。今号も皆さんのゴルフをスコアアップするレッスンをお届けします。今回はパッティングについてご説明いたします。
80台を出せるあなたはスイングの基礎ができていますから、これからはゴルフをできるだけシンプルに考えることです。今回のパッティングについても同様です。私がお伝えしたいことは大きくわけて2つ。
- 芝目の読み方
- 芯に当てる
Q) 芝目ってどうやって読むんですか?
A) ハワイでは「風の向き」だけを考えて
まずお話したいのは、グリーンの芝目の読み方についてです。
ハワイのゴルフ場では、たとえばベント芝なのに傾斜通りに切れないとか、逆に反対に切れた、ということがありますよね? 日本の考え方では、「水場の方向に切れるから、海がどこにあるのかを見ておくといい」といいます。でも、ここハワイでは、「グリーンの四方がすべて海」(笑)なんていうホールもよくあります。だから水の流れる方角に切れると言う考えは当てはまりません。
私はベントや高麗など芝の種類に関係なく、風の影響で芝が風下の方向へ倒れていると考えています。ですから、ハワイの多くのゴルフ場では「芝目の読み方を考える」より、風向きに注意してみてください。
ここハワイは、太平洋の真ん中にあって常に風が吹いている島。山はどちらにあって、そのホールで風はどう抜けて行くのか、という点を意識してグリーンをチェックしてみてください。
Q) 転がりの良い球を打つには?
A) フェースの芯をボールの角に当てるんです
ゴルフのスイングの中で、パッティングだけは自己流でOKです。構えやスイングの形は問いません。距離感、感覚は個人差です。とにかく打って練習するしかないと思います。
いかにボールの角(頂点)に正しくパターのフェースの芯を当てるか、だけを考えて、繰り返し練習してください。
Q) パッティングの正しい打ち方を教えてください
A) 自己流でOKですよ
私をはじめ多くのプロは、パッティングの際、「打ち方」は考えてはいません。考えていることは、ボールの「角」にフェースの芯を当てることのみ。
よくアマチュアの人から、「自分はパッティングの際にこう考えて打っている」とか「テイクバックはこうで、インパクトはこうで…」と打ち方についてあれこれ質問を受けるのですが、私からすると「え~!? それってどうやって打つの?」とびっくりするぐらいに皆さん、知識豊富だったり考え(過ぎながら)打っていると思うのです。
「パットはアッパーブローで」という言葉をよく聞きます、それがかえってアマチュアの皆さんはゴルフを難しくしてしまっているのかもしれません。パッティングでは、カップに対して目標を決め、構えて、打つ。それだけでOKですよ。
※この記事は「ハワイに住む」マガジンVol.23(2015/10/15発行)の記事を元に作成しています。