"ハワイに住む"を叶えた人々にインタビューするこのシリーズ。今回はトランプタワーのペントハウスやハレクラニホテルのブティック改装などのインテリアデザインを手がけたインテリアデザイナーのYOSHI 白石さんにお話を伺いました。
【移住歴:3年】Yoshi Development NY社長・インテリアデザイナー。武蔵野美術大学建築科卒業後、東京の乃村工藝社勤務。国際コンペティションでの優勝をきっかけに、NYのWalker Group / CNIに転職。東京ミッドタウン、NY伊藤園レストラン、パリの百貨店などの大型プロジェクトを担当。2010年に拠点をNYからハワイに拡大、トランプタワーペントハウスやハレクラニホテルのデザインで脚光を浴びる。
天空の住空間を自由自在に操りワイキキの絶景を完全制覇!
大自然の中でのびのびと子育てできるライフスタイルに共感し、ハワイへビジネスを拡大
日本最大手のインテリアデザイン会社に勤務していた頃に「不思議の国のアリス」をテーマにしたショップデザインが、国際コンペティションでグランプリを獲得。これがきっかけでNYのワールドクラスの会社に転職しました。150名の社員の中で日本人はたった2人という環境の中、世界10カ国のプロジェクトを成功裏に収め、競争の激しいNYでアジア人初の副社長にまで昇進。その後、独立も果たし順調なキャリアを歩んでいたのですが、子供の誕生を機に、大自然の中でのびのびと子育てできるライフスタイルに共感し、ハワイへビジネスを拡大しました。
同時にトランプタワーのペントハウスやラウンジのデザイン、ハレクラニホテルのブティック改装の仕事も重なり、24年間住み慣れたNYを離れ、2010年ハワイに移住しました。
トランプタワーに関しては、ジャパネスクな伝統工法(左官仕上げ)を取り入れつつ、ハワイ独特のマテリアルと、カッティングエッジのNYモダンを融合させた、究極のパシフィックフュージョンデザインのペントハウスに仕上げました。このノウハウで、ハワイの住まいのバリューアップの為の改装やステージング等、トータルなデザインビジネスを展開予定しています。
グローバルアイランドデザインとクリーンエネルギーが仕事のテーマ
また現在は、eCool Hawaii代表として、クリーンエネルギーを使用した住空間のデザインも展開。5月に開催されたホノルル駅伝では、世界初フィートの海上輸送用コンテナに太陽光発電パネルを搭載したソーラートラックの設計デザインを担当。また、バッテリーで充電した電力を一般住宅へ供給するシステム「スマートハウス」を、ハワイを拠点に全米展開する予定です。このシステムを採用したマウイ島のハイスクールも現在設計中。
ハワイはクリーンエネルギーの最先端をいく州なので、今後はグローバルアイランドデザイナーとして、クリーンエネルギーで成り立つスクールやホテル、コンドミニアムのデザインを提案し、快適で心地よい空間作りに貢献したいと思います。
エネルギーが湧き出る 「マノアの滝」
最後にお気に入りのハワイの場所をご紹介していただきました。
「ここに来ると人間の小ささ弱さが感じられる荘厳な場所。見上げた時に広がる濃い緑の葉の天井と差し込む光に心が洗われる」とのこと。
Manoa Falls
End of Manoa Road, Honolulu, HI (ワイキキから車で15分)
※この記事は「ハワイに住む」マガジンVol.14(2013年7月)の記事を元に作成しています。