稲本健一さんにインタビュー「実はハワイはもっとも日本から近いドル商圏 飲食の力でその魅力を増す手伝いをしたい」

稲本健一さんにインタビュー「実はハワイはもっとも日本から近いドル商圏 飲食の力でその魅力を増す手伝いをしたい」

更新日 2024.08.16

3人の方へのスペシャルインタビューシリーズ「ハワイに戻る理由」
Vol.2はゼットン創業者、アロハラボ代表の稲本健一さん。

CASE 2

ハワイで多くの飲食店を手掛けてきた稲本さん。

円安と物高で日本人観光客が減る中で、これからは「コトニーズ」のハワイになると分析する。

新店舗の計画も進んでいる稲本さんに、パワイに戻る理由、そして今後のハワイでのビジネス展開について聞いた。

【PROFILE】 

稲本健一(いなもと・けんいち)
1995年ゼットンを創業し2006年に上場。数多くの飲食事業を手がけた後、17年にDDホールディングス取締役CCOに就任し、海外事業を統括する。21年2月退任し、アロハラボを設立、代表に就任。トレタなどの顧問のほか、不動産事業、ホテル事業などを手掛ける。

スペシャルインタビューシリーズ「ハワイに戻る理由」 
Vol.2 稲本健一さん

 実は僕の周囲の日本人、この夏にハワイ旅行する人がとても多いんですよ。やっぱりハワイ好きには、ほかに代わる場所がないんでしょうね。円安とか物価高とか色々言われているけど、それを凌駕する魅力がハワイにはある。そう思います。

  一方で、コロナ禍以降1度もハワイを訪れていないという人がいるのも事実。それが日本人観光客の減少につながっているのだと思うけど、もう昔みたいな「数で勝負」という時代は来ないと思います。この円安だって、すぐ変わるとは思えない。日本人観光客の数がコロナ禍前の数に戻っていない?それでいいと思います。10年前よりもっと前、「憧れのハワイ航路」みたいな時代に今後は戻る気がする。ハワイはもっと「憧れの地」になっていくんじゃないかな。夢のハワイ、再び。 その中で、どんなハワイにしていく か。お店づくりに携わっている僕にとっては、それが課題です。

 日本人観光客の滞在スタイルを見ていると、この円安で買い物熱は下がり、どのように過ごすかという点が注目されている。「モノニーズ」から「コトニーズ」に変遷していますね。僕自身もそうなんですけど、ハワイのこの爽やかな風の中で過ごせることの幸せが増している気がする。いるだけで幸せなんですよね。買い物熱が冷めて、ハワイでアレしたいコレしたいじゃなくて「ハワイにいたい」というニーズになり、ハワイで過ごすことが目的になっている。航空券の価格も上がっているので、1回行ったら滞在期間も長くなる傾向があります。



 不思議なんですけど、僕の中でのハワイの価値は以前より上がっています。コロナ禍を経て日本の比重が高くなりましたが、その比重 をもう一度ハワイに戻そうかなと思っているくらい。最近の日本の夏の暑さは異常だし、政治も含めて何か殺伐としたムードが日本にはあるでしょう。そんなモヤモヤを払拭してくれるパワーがハワイにはありますね。ハワイにいる息子にも「日本に帰ってくるな」と言っています(笑)。ハワイの風の中でこの素晴らしい景色を見て過ごせるというのは、ほんと奇跡ですよ。

 実はビジネスの拠点としても、ハワイは貴重な場所。もっとも日本に近いドル経済圏で、米国人に向けたビジネスができるポイントがここです。ドル高の中でドルを稼ぐ重要さはビジネスパーソンなら誰もが実感しているはず。ロサンゼルスやニューヨークに行かなくても、近くに商圏があるというのは大きなチャンスですよ。



  さて、その中で、どんな飲食店を作っていくか。まずは小さなスペースで「パリ・ハワイ」を復活させます。もう一度、アイランドフレンチにしっかり取り組みたい。それとワイキキを離れた場所に店舗を作ります。これまではワイキキの中で、常に日本人ターゲットを意識して店舗開発してきましたけど、もう今のハワイで、特定のナショナリティをターゲットにするのは無理。これまでハワイに来ていなかった米国本土の人も増えているし、ハワイを盛り上げるプレーヤーはどんどん変遷しています。そのうねりの中で、どんな人にも通用する本物の味を提供していくのが僕らの使命。プレーヤーが変わっても本物へのニーズは変わらないと思う。今後、ハワイ発信で米国本土に進出するような飲食ブランドも開発していきます。

 

ハワイでは現在「ワイキキ食堂」(上)「やきとり八兵衛」(下)などの運営に携わる

  働く人の確保もすごく難しくなりました。その中でシェフの働き方改革にも取り組みたい。メインシェフが週1日の休みでいつも店にるなんてことが常態化していますが、それだと勉強や吸収の時間がなくて発展がない。もっと自由に動けるようにしたい。ヨーロッパなんかはシェフが1ヶ月バケーションを取るなんて普通ですから。今回「パリ・ハワイ」のシェフは実験的に北海道のニセコでも仕事をしてもらおうと思っています。それで、例えばハワイの店舗を1ヶ月休みにすることがあっても耐えられる経営体制をつくるのが僕の仕事。そんなのが実現できたら、働く人たちのモチベーションも上がりますよね。 ちょっと今回トライしたいと思っています。



  「コトニーズ」の中で、体験型ファームツアーとセットでファームレストランなんかも面白い。ハワイに何が足りないかを僕はいつも考えています。飲食の力でハワイの魅力を増していくチャレンジを、これからも続けますよ。



 

【スペシャルインタビューシリーズ「ハワイに戻る理由」】


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【お知らせ】

稲本健一さんは9月21日に東京日比谷で開催される
ハワイに住む主催 第9回「ハワイ不動産・移住・ビジネス進出セミナー」のスペシャルトークショーにもご登壇いただきます!
セミナー詳細・お申込みはこちら!>

【本田直之さん×稲本健一さん×井上公造さんに
 よるスペシャルトークショー】


テーマ:
ハワイのエキスパートが語るハワイの最旬情報。
不動産・飲食・ビジネス、今のハワイの賢い過ごし方とは?
さまざまな観点からハワイを語る! 

 
 


 

セミナー概要

【日時】2024年9月21日(土)9:30~18:00 (開場9:10~閉場18:00)
*出入り自由


【会場】日比谷国際ビルカンファレンス スクエア
アクセス・地図はこちら
住所:東京都千代田区内幸町2丁目2-3 日比谷国際ビル8階
(地下通路直結、内幸町から徒歩1分・霞が関駅から徒歩3分)


【参加費】
6,000円(税込)要オンラインでの事前申し込み 
(お申し込み締め切りは日本時間9月20日(金)の午後6時まで)
セミナー参加特典・ハワイからのお土産多数あり!

  

※お申し込み完了後には確認メールが届きます。確認メールが届かない場合などは
 セミナー事務局までお問い合わせください。

 sumunet@univalue-creations.com 

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