今日は、リアルセレクト・インターナショナル代表のフランク・クラーク氏(写真左)と、ハワードヒューズ・コーポレーションのシニアバイスプレジデントのボニー・ウェデマイヤー氏(右)、ハワイ不動産業界を牽引するキーパーソンお二人に、ハワイの人気コンドミニアムの舞台裏についてお話を伺った。
「ペントハウス」のプロフェッショナル
このインタビューは、ハワードヒューズ社が手掛ける「ワードビレッジプロジェクト」の中で最もハイエンドなコンドミニアム「ワイエア」の最上階ペントハウスで行われた。
2019年4月現在、ハワイで売出中のコンドミニアムのユニットの中の最高価格$36ミリオン(約40億円)。ワンフロアを丸ごと使った室内面積は1000㎡を超え、ラナイ(ベランダ)だけでも150㎡以上。すべてが規格外、ワードビレッジの頂点に君臨するのが、この「天空の邸宅」と呼ぶにふさわしいユニットだ。
グランドルームからはダイヤモンドヘッドと水平線が180度広がり、ベッドに寝ころべば視界には、海と空の青しか入ってこない。
オーシャンビューを前に、数々の成功体験を共にしてきた旧知の仲のフランクさんとボニーさんのお二人のリラックスした対談は、まずこのペントハウスの話から始まった。
ボニーさん:
素晴らしいペントハウスでしょう?
フランクさん:
本当に!ペントハウスは、そのコンドミニアムを象徴するものだけど、ワイエアはやっぱり別格だね。
ボニーさん:
フランクはかなり多くのペントハウスの販売を手掛けてきてるものね。
フランクさん:
今までに7件のペントハウスを購入頂いたよ。
ボニーさん:
それって、ハワイ最多記録だと思うわ!フランクはペントハウスのプロね。
フランクさん:
それは嬉しいね。やっぱり、ペントハウスを購入するお客さまっていうのは、保有資産も桁外れだけど、それだけじゃなくて、その人の人生哲学や世界観を理解することがすごく大切だと思う。あとはその人が欲しい!と思った「タイミング」に即座に応えること。そういういろんな観点から、ペントハウスのプロでいたいと思うし、ペントハウスにまつわるビジネスが大好きなんだよね。
ボニーさん:
フランクはいつも顧客の要望やタイミングを細かく把握しているから、私もフランクから”お客様が内見をしたいと言っている”というリクエストが来たら、多少無理なスケジュールでも全力で調整するの。
リアルセレクト社は、現在、リッツ・カールトン・ワイキキビーチで「リアルセレクト・バケーションズ・アット・ザ・リッツ・
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ともに世界中のハイエンドな顧客を相手に活躍するお二人。この信頼関係は一朝一夕に築かれたものではない。
二人の出会いは、20年ほど前にさかのぼり、同じ会社で働いていた同僚としてだった。
ハワイ不動産はまず日本人が火をつける!
ビーチヴィラ・アット・コオリナのプロジェクトは、単なる「不動産販売」ではなく「ライフスタイル」や「コミュニティライフ」を提案する先駆けの案件となった。20年前は日本人がハワイで不動産を買うこと自体がまだまだ珍しかった時代、なおかつ知名度の低いコオリナの物件販売とくれば、フランクさんのチャレンジの大変さは想像に難くない。フランクさんは、東京の帝国ホテルにオフィスを作り、ハワイ不動産のPRイベントを日本で初めて行うなど、日本市場開拓をハワイから精力的に行っていった。
のちの話となるが、2013年にフランクさんはリストサザビーズ社とタッグを組んで、高級コンドミニアム「ワンアラモアナ」の販売を手掛けた。この時、設計段階で「ウォシュレットと深いバスタブをつけないと日本人は買わない」と断言し、設計変更に踏み切らせたのも、実はフランクさんだ。その結果、29時間で日本向けの30戸が完売して大きな話題となった。
キーパーソン同士のつながりが生む新しい価値
センテックス社で培ったバックグランドをベースに、ボニーさんはディベロッパー会社へ移り、フランクさんは独立起業を決意。会社や規模は違えど、二人は共通項の多いキャリアの広げ方を選んでいる。それは不動産エージェントとして売買にとどまることなく、ディベロッパー側に回り「コンドミニアムのプロジェクトを企画し、投資し、作り、売る」までをカバーするさらにダイナミックな道だ。フランクさん率いるリアルセレクト・インターナショナルが、ディベロッパーとして手掛けた中型コンドミニアム「ザ・レジデンス・アット・マキキ」のプロジェクトも短期で完売の成功を収めるなど、開発にも手腕が光る。
フランクさんは、ボニーさんにとって言わばブレーン、極少人数の信頼できる「フォーカスグループ」の一人なのだそうだ。例えば、ハワードヒューズの新しいコンドミニアムの企画段階時や、モデルルームオープン前などにも、「フランク、これどう思う?」「お客様の反応はどうなるかしら?」とフランクさんの意見をたずねる。それがその後のプロジェクトに反映されることも多々あるという。それも、フランクさんが不動産エージェントのみならず、ディベロッパーとしての視点を持っているからこそ。
ボニーさん:
フランクは、バイリンガルなだけじゃなくて、バイカルチュラルだから、特に日本人のお客様がハワードヒューズの物件をどう思うか、いつも的確なフィードバックをくれる。私の重要なネットワークの一人よ。
フランクさん:
僕にとっても、ボニーから、ハワードヒューズの進行中のプロジェクトについて、いち早く話を聞けるのはもちろん、エキサイティングなこと。でもそれ以上に、自分の意見が反映されて実際に出来上がるコンドミニアムや商品が改善され、その物件への理解が深くなって、自信をもってお客様にも紹介できる。すべては最終的にお客様への提供できるバリューにつながっていく、いい循環になっていると思うよ。
こういった業界内の「インナーサークル」には、外からちょっと来て、入れるものではない。苦楽を共にし、高いクオリティを求める顧客に対峙しつづけ、不動産業界の川上から川下までを経験してきたキーパーソン同士の信頼関係なくしては、聞けない情報というものがやはり存在するのだ。
フランクさんからボニーさんへ、ディベロッパー視点での質問が出た。
フランクさん:
最近少しずつ、新しく建つコンドミニアムのアメニティが似通ってきてるよね?今後もハワードヒューズのコンドミニアムプロジェクトは続くわけだけど、どんな風に差別化、変化させようと考えてるの?
ボニーさん: いい質問ね!アメニティの内容やクオリティに関しては、完成済のコンドミニアムにすでに住んでいる人の意見を聴くのはもちろん、実際の利用データも見ながら、次のプロジェクトに反映させて、毎回改善していってるわ。私たちハワードヒューズは、この68エーカー(約28万㎢)という広大なエリアで街全体・コミュニティ全体をデザインする長期的で価値のあるプロジェクトをやらせてもらってるから、安全な暮らしを提供するのは当然のこと、コンドミニアムや誘致するテナントもハイエンドなものからカジュアルなものまでバラエティを広げて、どんな人にとっても住みやすいコミュニティを目指してるのよ。
さらに大きな展開を見せるハワードヒューズ社の「ワードビレッジ」は、しなやかに時代と顧客に順応しながら、さらに新しい価値を提案してくれることだろう。
フランクさんの今後の展望は、スクープハワイというハワイの商業物件に特化したウェブサイトの立ち上げと、日本からハワイに進出したいという会社や個人のビジネスコンサルティングの強化だという。
ハワイ不動産業界のキーパーソンたちが創り出す新しいマーケットからこれからも目が離せない。
マサチューセッツ州ボストン生まれ。ロードアイランド州ブライアント大学卒業。ゴルフ場のゴルフ・オペレーション・マネージャーを経て1997年、PR・マーケティングを行うトータルビジネスコンサルティング会社「C.G.インターナショナル」を設立。アジアからハワイ不動産への投資や日本のディベロッパーのハワイ進出のサポートなどを手掛け、2010年「リアルセレクト・インターナショナル」を設立。商業不動産を求める顧客に各種サービスを提供し、最新ではワイキキ横丁プロジェクトを成功に導いた。日本人の母親を持つ日本語と英語のバイリンガル。
また、フランクさんは、7月7日に東京で行われる、「第5回ハワイ不動産・ビジネス・移住・教育セミナー」にも登壇予定。フランクさんのハワイビジネス経験を、成功談・失敗談含めて、直接伺うまたとないチャンスとなる。
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