マウイ郡は本日、8月8日にラハイナで発生した115名の死者を出した大規模火災による損害を主張して、ハワイアン・エレクトリック・インダストリーズ(HECO)社とマウイ・エレクトリック社を含むその子会社を告訴した。
山火事爆発前日の8月7日に国立気象局が発令した火災警報(Red flag warning)にもかかわらず、HECOが電気機器の電源を切らなかったのは過失であり、通電状態のまま、風で倒れてたり切れたりした電線によって、乾いた草や藪に引火し、致命的な火災を引き起こしたと訴えている。またマウイ郡は、企業がシステムと送電網の保守を怠ったことがシステム障害を引き起こし、8月8日に島内の3件の別々の火災が発生の原因となったと主張している。
HECOは、ニューヨーク証券取引所に上場している投資家所有の営利電力会社で、カウアイ島を除くハワイの顧客の 95%にサービスを提供している。
HECOはすでに同社の株価が暴落したことを受けて投資家から訴訟を起こされるなど、多数の民事訴訟を起こされており、そこにマウイ郡も加わった形となる。
訴状によると、HECOの内部資料には、停電が山火事の回避に役立つ可能性があることを認識していたが、実行しなかったことが示されているという。