日立レールホノルルJVがホノルル市とHART(ホノルル高速鉄道公社)を提訴 

日立レールホノルルJVがホノルル市とHART(ホノルル高速鉄道公社)を提訴 

更新日 2024.12.27

ホノルルの「スカイライン」鉄道プロジェクトの遅延と予算超過をめぐり、主要請負業者である日立レールホノルルJV(HRH)が、市およびホノルル高速鉄道公社(HART)を相手取り、約3億2410万ドルの損害賠償を求める訴訟を提起した。

訴状によると、HARTの不適切な管理がプロジェクトの進行を大幅に遅らせ、費用増加を招いた結果、日立がこれらの費用を負担せざるを得ない状況に陥ったと主張している。また、HARTは、他の請負業者が設置した線路幅が日立車両の車輪幅と合致していなかったトラブルや、必要ない時期に運営・維持管理人員を動員させたことで、多大なコストを日立に押し付けたとされる。これにより、日立は約9200万ドル以上の不必要な費用を負担したと訴えている。
 

プロジェクトは2019年時点ですでに予定より5年遅れており、現在はさらに3年以上遅延している。HARTは遅延の責任を認めず、日立の補償請求にも対応していないと訴状の中で指摘。日立は、HARTが複数の請負業者を管理しきれなかったことで、費用のかかるミスやさらなる遅延が発生したと主張している。
 

プロジェクト契約の中で、HARTは2019年に法令52号を発行し、完成期限を5年延長するとともに、日立への契約金額を1億6000万ドル増額した。しかし、その後もHARTは日立に対して約束した関連設備の納期を守れす、延長された期限も守られないなど、恒常的なスケジュール遅れが起きていた。この遅延によるコストの一部は未払いであり、HARTはその責任を否定している。

HARTは他の請負業者とも訴訟を抱えており、2023年12月には第二セグメント建設業者と和解するために契約額を約6000万ドル増額した。HARTは2031年までにカカアコまでの鉄道開通を予定しているが、さらなる遅延が懸念されている。

この訴訟は、HARTの管理不備と不誠実な対応が、プロジェクトの進行を妨げ、日立に多大な損害を与えていることを強調している。日立は陪審員裁判または州裁判所での審理を求めている。

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