ハワイアン・エレクトリック(HECO)は8月31日、ハリケーン「ララ」によって被害を受けたハワイ島の主要な電力システムの修復を完了したと発表した。復旧可能な顧客についてはすでに電力が復旧しており、当初見込まれていた9月8日より約1週間早い復旧となった。
ララは8月15日から16日にかけてハワイ島を襲い、強風と大雨によって島内各地で大きな被害が発生した。倒木によって電柱や電線、送電塔などが相次いで損傷し、ハワイ島では一時、6万5,700以上の顧客が停電した。
HECOによると、今回の被害では地域と発電所を結ぶ21本の送電線をはじめ、多数の配電設備が損傷した。復旧作業にはハワイ島の作業員だけでなく、オアフ島やマウイ島からのスタッフも加わり、さらに南カリフォルニア・エジソンからも応援の作業員が派遣された。
一方、現在も一部の顧客では停電が続いている。HECOによると、残る停電の多くは顧客所有の電気設備の損傷や、設備へのアクセスが困難なことが原因で、カウ地区のウッドバレーでは特に復旧作業が続いている。
ウッドバレーでは洪水によってウッドバレー・ロードの一部が流失し、道路沿いに設置されていた電柱も被害を受けた。道路がいつ復旧するか見通せないことから、HECOは道路の復旧を待たずに電線を別ルートへ迂回させ、新たな電柱を設置するなどして、住民への電力供給を早める計画だ。
また、洪水によって住宅の電気設備が水没した可能性がある場合は注意が必要だ。HECOは、電気設備が浸水した住宅について、電力を再接続する前に有資格の電気工事士による点検を受け、安全であることを確認するよう呼びかけている。感電や火災などの事故を防ぐためで、住宅側の設備に問題がある場合は、修理が完了するまで電力を再開できない場合がある。
今回の復旧では、被害を受けた設備を修理するだけでなく、電力網の強化も進められた。山火事のリスクが高い地域では、一部の銅線をアルミ線に交換するなど、今後の暴風雨や山火事に備えた設備の耐久性向上も図られている。
また、今回の停電では、アルビジアなどの外来種を含む樹木や植生が電柱や電線を倒したことが大きな要因となった。HECOによると、ハワイ島で発生した停電の半数以上が、倒木や枝による設備の損傷に関連していたという。同社は年間約2,000万ドルを植生管理に投じており、今年前半の6カ月間だけでもハワイ島で約2万本の樹木を伐採または剪定している。
ハワイでは11月までハリケーンシーズンが続く。HECOは今後も暴風雨への備えを進めるとともに、住民に対しても非常用物資や発電機などの準備を呼びかけている。
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