3月23日のオアフ島のロックダウンから約2カ月、ようやく5月15日から「エッセンシャルサービス以外」のオアフ島内のリテールショップやショッピングモールも再開となった。
エッセンシャルサービスとして今まで営業が許可されていたのは、食料品店やドラッグストアなど生活必需品を販売する店舗のみだったが、5月15日からはエッセンシャル以外のリテールやモールも再開。
ハワイ最大のショッピングスポットであるアラモアナセンターの再開初日の様子をご紹介する。
観光客とローカルでごった返していたかつてのアラモアナセンターと比べればガラガラだが、それでもどこを見ても人がパラパラと歩いている。
センター内のテナントで5月15日から再開に踏み切ったところは大体20%ほど。
ロックダウン中も、フードランドファームスやターゲットなど食品も扱うスーパーはずっと営業を続いていたが、他のデパート、ノードストロームやメイシーズ、ニーマンマーカス、ブルーミングデールズは閉店したまま。(ニーマンマーカスは再生法を申請中)
5月15日からリテール再開など少しずつ経済再開に向かって動いているとは言え、ハワイ州全体の基本的な外出禁止命令(Safer-At-Home Order)は6月30日まで継続中である。
「リテール再開なのに、外出禁止令は延長ってどういうこと?」と、ハワイ住民からも州や市の発表を受けて、混乱する、ダブルスタンダード、といったコメントもSNSやニュースサイトのコメント欄で多く見られた。
ハワイ州内の新型コロナウィルスの新規感染者数は低く抑えられている。しかし、一気に島内経済再開に踏み切れば、今度はじわじわと増えている島外からの訪問者増(14日間の自己隔離期間を無視して取り締まられる人も増えている)を招くことになる。
州や市としても、経済再開に踏み切りたいのは山々だが、今後の観光業再開への準備期間などを考えると、今回のように「ダブルスタンダード」な命令を出さざるを得ないのだろう。
アラモアナセンター内は、テナントも含め、セイフティルールを徹底していた。
各店舗にはこういった張り紙が出され、6フィート(約2メートル)のソーシャルディスタンス、また店内の占有率の50%での運営など、市の方針を守っての営業となっている。
センター内のベンチやいす類はすべて利用不可。
5月15日より再開したユニクロの店舗は、通常だと2階・3階どちらのフロアからも出入りができるが、再開に当たっては、「3階から入って→2階から出る」という一方通行の人の流れを設定。
3階入り口には、ソーシャルディスタンスを守って入店を待つ人の列ができていた。
また、センターは通常よりも高い頻度での清掃を実施するなど、万全の体制を期している。
リテール再開後、初の週末が明日から始まるが、ハワイ住民も楽しみにしている人が多いはずだ。
オアフ島のレストランの店内飲食再開も6月5日という具体的な日程が市長から言及されている。
観光業再開から経済の本格的な復旧まで道のりは長いが、少しずつハワイ州内の生活は元に戻りつつある。