2023年1月のオアフ島の不動産のセールスは、新年早々失速気味という結果になった。戸建住宅、コンドミニアムともに前年同月比で50%以上の下落となり、これまで17ヶ月連続で100万(1ミリオン)ドルをキープしていた戸建住宅の中間価格も97万ドルへと下落した。
ホノルルリアルター協会による2023年1月のマーケットレポート
ホノルルリアルター協会より発表された2023年1月のハワイ・オアフ島の住宅市場レポートによると、先月に引き続き、不動産売買件数は前年同月比で大幅に減少した。
【サマリー】
1月のハワイ不動産の販売数は、先月に引き続き前年同月比で大幅に減少。戸建住宅の販売数は150軒の前年同月比で54%減少。コンドミニアムの販売数は275軒で前年同月比で50.2%減少した。時期が年末年始のホリデーシーズンにかかったことも要因としては挙げられるが、昨年の同じ記事は好調であったことから、住宅ローンの平均金利が6%台前半で推移し、前年同月比で約2.5ポイント高くなっていることの影響が大きいと考えられる。
中間価格に関しては、戸建住宅が前年同月比で10.8%減で$970,000となり、1ミリオンドルを17ヶ月ぶりに下回った一方で、コンドミニアムは前年同月比で1.5%増で$495,000と安定している。
- 戸建住宅の販売数は150軒、前年同月比で54%減少
中間価格は前年同月比7.6%減で$970,000
平均価格は前年同月比10.8%減で$1,139,294
売出期間は前月比で1日短くなり24日間 - コンドミニアムの販売数は275軒、前年同月比で50.2%減少
中間価格は前年同月比2.9%減で$495,000
平均価格は前年同月比1.5%増で$633,441
売出期間は前月比で3日長くなり24日間
2023年1月・オアフ島の戸建住宅マーケットの詳細
前月、前々月に引き続き販売件数が大幅に減少した2023年1月の戸建住宅マーケット。セールスはすべての価格帯で減少したが、とくに1.5ミリオンドリ以上の物件での売上が前年比で73.0%減と急激な減少を見せた。
価格帯 | 軒数 |
---|---|
80万ドル台 | 24軒 |
90万ドル台 | 19軒 |
70万ドル台 | 17軒 |
1.1ミリオン-1.2ミリオンドル | 15軒 |
1-1.1ミリオンドル、1.2ミリオン-1.3ミリオンドル、 | 7軒 |
戸建住宅マーケットの売り出しから販売されるまでの期間は24日間となり、これは前年同月比が14日間であったことを考えると、約2倍の期間となる。また、当初のリスティング価格かそれ以上で成約したのは約37%に留まった。
オアフ島で戸建住宅が最も売れたエリアはカネオヘとパールシティで、それぞれ16件と14件と前年並みで堅調な売上だった。その一方でほとんどの地域で軒並み前年比で50%以上の減少となった。中でもエヴァプレインは前年比70.7%減と大きく減少した。
2023年1月・オアフ島のコンドミニアムマーケットの詳細
コンドミニアムマーケットも戸建住宅マーケットと同様に、セールスが前年同月比で50.2%減と大幅な減少となった。50万ドル台の価格帯の物件が最も減少し、前年比63.0%減となった一方で、これまでは下のリストに登場することもなかった10万ドル台の価格帯の物件が前年比26.7%増となり、唯一セールスが増加した価格帯となった。
価格帯 | 軒数 |
---|---|
40万ドル台 | 57軒 |
30万ドル台 | 46軒 |
50万ドル台、60万ドル台 | 34軒 |
70万ドル台 | 22軒 |
20万ドル台、10万ドル台 | 19軒 |
コンドミニアムマーケットで、当初のリスティング価格かそれ以上で成約したのは、約39%に留まり、前年同月が57%であったことを考えるとかなり鈍化が進んでいることが分かる。
オアフ島内で最も多く販売されたエリアは、ホノルル中心部のメトロ地区だが、昨年同月比で48.1%減となった。またミリラニからワヒアワにかけてのセントラル地区では、60.4%の大幅な減少となった点も見過ごせない。
住宅ローンの金利上昇により、市場は買い手市場へ
市場の在庫は全体で増えてはいるものの、買い手が購入に踏み切らないことから1月は新規リスティング数が減少した。戸建住宅マーケットでは70万ドル以上1ミリオンドル以下の物件の在庫がもっとも増加した。エリアでいうとエヴァプレインとリーワード地区の在庫が最も増えた一方で、ノースショアでは減少した。コンドミニアムマーケットでは全体で有効在庫が23.7%増したが、20万ドル台以上40万ドル以下の物件の在庫が減少し、60万ドル以上80万ドル以下、1ミリオンドルから2ミリオンドル以下の価格帯で前年比56.6%増となった。
戸建市場、コンドミニアム市場ともに大幅に失速した2023年1月のハワイ不動産。
ホノルルリアルター協会会長のフラン・ビラーミア=カハワイ氏は、
「オアフ島の戸建住宅の中間価格が1ミリオンドルを下回ったのは、住宅ローンの金利の上昇が圧力となっているからです」と述べた。
また、「金利上昇の影響で買い手が足踏みをしている状態が続いているため、売り手はアプローチ方法を変える必要があります」とも加え、市場が買い手市場になったことを示した。
1月は年末年始のホリデーシーズンにかかることから、例年も取引がゆっくりとなる時期である。2月のハワイ不動産マーケットがどのように動くのか、引き続き注目していきたい。
2022年12月の不動産レポートはこちらから>>
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