2024年 ハワイの商業不動産投資マーケット「円安を背景に、日本から海外投資・進出を目指す動きが活発です」フランク・クラーク氏に聞く(リアルセレクト・インターナショナル社代表)

更新日 2024.04.02

今日はハワイで商業不動産を中心に総合不動産業を手掛けるリアルセレクト・インターナショナル代表 フランク・クラーク氏より、2024年最新のハワイの商業不動産やビジネス投資情報についてインタビューをお届けする。

”円安でハワイ旅行が遠のいた”という一般のイメージをよそに、ハワイを舞台とした日本の投資家の取引は活発に動き続けているという。

ハワイの商業不動産投資マーケット、コロナからの4年間を振り返る

フランクさん:

2020年のコロナのパンデミックにより、一時は観光業が大きく打撃を受けたハワイ。その後の日本でのハワイに関する報道といえば「円安でハワイの物価がこんなに上がった!」というトーン一色でした。実際に2020年に1ドル=106円だった円ドルレートは、2024年3月現在、150円近辺にまで上がりました。
しかし、そんな中でも実は日本からハワイへのビジネス投資や商業不動産の売買は活発に続いている、ということをご存じでしょうか?

2022年の日本からハワイへの商業不動産やビジネス案件の投資額は23億ドル(当時のレート132円換算で約3000億円)、2023年は19.3億ドル(同150円換算で約2900億円)。大きな投資額が途切れることなくハワイに流れ込んできています。


具体的にこの数年内で報じられただけでも、以下のような案件において、売り手・買い手のいずれかに日本企業が関わっています。

  • 日本企業が所有していたDFSのギャラリアタワー(オフィスビル)をハワイ企業のブラックサンドキャピタルに売却
  • 日本企業との共同投資により、リアルセレクトが企画開発を手掛けたフードホール「STIXアジア ワイキキ」がオープン
  • クイーンカピオラニホテルを日本企業が買収
  • ブティックホテルであるEWAホテルを日本企業が買収


さらに個別の店舗のハワイ進出や拡大でいえば、STIXアジア内にテナント出店した「うどん山」、「瀬戸の寿司 祭り」「天ぷら喜々」、また落合務シェフのイタリアン「ラ・ベットラ」、ラーメンチェーン「神座ラーメン」や浜松餃子&ラーメンの「たんと」、おまかせ鮨の「魚神」「與平寿司カハラ店」、またリテールでも高級時計やジュエリーの買取販売「ゆきざき」など、続々と名前があがります。

この2024年は、日本からアメリカへ進出するベストタイミング、すごく良い波が来ている年と言えます。というのも2021年の東京オリンピックで日本に世界中から注目が集まりましたね。その後、コロナ明けには、円安の恩恵を受けて旅行先として日本が大ブームとなり、初めての日本を経験したアメリカ人旅行者たちが急増しています。日本に好印象を持った人々の間で「アメリカでもクオリティの高い日本食やサービスを楽しみたい!」というニーズがどんどん高まっている、それが2024年のアメリカで起きていることなのです。

日本で低金利の資金調達ができる企業は、海外投資へ動く

私がお会いしている日本の投資家や企業からも、そういうマーケットの盛り上がりをいち早く捉えて「ハワイに進出したい」「投資物件を探してほしい」という依頼が多く寄せられています。

日本とアメリカの金利の格差、イールドギャップはまだまだ開きがあります。超低金利で資金調達できる力のある日本企業や投資家にとってみれば、日本で調達した資金を海外に投資するというのは当然の動きです。「ROIが5%程度の案件であればいくらでも投資したい」というクライアントも多く、投資マネーは日本から海外へ動いているのです。

 

waikiki galleria tower
日本企業が所有し、売却した
ワイキキギャラリアタワー


商業不動産全体の需給バランスの変化が投資のチャンスとなります。
ホノルル中心部でも、リテールの賃料は下降傾向にありますが、レストランやストレージ(倉庫)などの賃料は上昇しています。またオフィススペースを住宅やホテルへとコンバートする動きも起きています。こういった潮目の変化をつかみ、日本の投資家へ案件をご提案していくのも我々の役目です。

実際の商業不動産投資案件とは 

実際にどんな物件があるのか、かいつまんでご紹介します。

マルチファミリー不動産・低層アパートなどの投資物件などは$200万ドル~から見つかります

低層のアパートメントや、複数世帯の集合住宅などは200万ドル程度から、探せば見つかります。純投資としての購入もよし、または一室をご自身の自宅+貸し出せる部分は貸し出すという形の不動産もあります。
こういった投資用不動産を所有し、不動産管理会社を作れば、E2ビザを取得してハワイ移住するなどのシナリオも可能性が出てきます。
 

ビジネスのM&Aも、レストラン、美容系サロン、リムジンなどの旅行関連、学校、など幅広い業種・業態で案件があります

ハワイで、レストランやマッサージやスパなどの美容系ビジネス、また旅行業などをやってみたい方は、既存のビジネスをM&Aすることで時短に繋がり、早い立ち上がりが期待出来ます。引退や引っ越しなどによりビジネスを売却したいと考えているビジネスオーナーはたくさんいます。

ビジネスのM&Aでビジネスを引き継ぐ場合、「プレミアム」と呼ばれる付加価値分が価格に上乗せされてきますが、ここにはロケーションのよさ、そのビジネスが作ってきたブランドやレシピ、固定客に加え、ハワイでは時間がかかる営業許可やライセンスなどが含まれるケースが多いです。

飲食業などを中心に積極的な外貨獲得、海外進出へ

日本では「ハワイではラーメンが円換算で3000円!」と言った情報が驚きのニュースとして報じられますが、アメリカにはラーメン1杯20-30ドルの価格設定も普通に受け入れ、チップも乗せて払ってくれるマーケットがあります。とくに若い世代の日本の経営者の中には、最初から日本ではなく海外マーケットに照準を合わせてビジネスを展開していこうという人が増えています。


アメリカではお寿司のおまかせコースがブームで「OMAKASE」で通じるようになってきました。ハワイでは高級寿司店なら大体250-300ドル程度、手ごろなお店でも100ドル~、となっています。ニューヨークではさらに500ドル、800ドルといったコースを提供する人気寿司店もあります。

デフレの続く日本を出て、高い価値のあるものに高い価格を払ってくれる人がいるマーケットへ進出しよう!というのもまた当然の流れだと言えます。

写真はイメージです

STIXワイキキにもあと1枠出店スペースあり!STIXのアメリカ本土への展開も計画中

好評なSTIXワイキキはテナントスペースがあと一枠残っています。工事や許認可に時間のかかるワイキキ内で、ターンキーで飲食店出店するまたとないチャンスです。 また今後、STIXはアメリカ本土へ展開する計画もあります。日本からハワイへ、またアメリカ本土へと進出し、日本やアジアの食文化をアメリカへと浸透させるブリッジとなるべく、今後も拡大を目指していきたいと思います。

 

寿司やラーメン以外にも、”日本発、世界を狙って”いける食や文化はまだまだあるのではないでしょうか?地理的にも日本に近く、文化的にも親和性の高いハワイは、常にアメリカ進出のゲートウェイとしてトップの候補地に上がる場所と言えます。

ハワイの商業不動産の取引ルールやデータベースについて

水面下で動くことの多いハワイの商業不動産取引

ハワイの住宅の不動産の売買は、MLSという一元管理されたデータベースに全て掲載されています。しかし、商業不動産や投資案件はと言うと一元管理されたものはなく、信頼のおける個人的なネットワークがものを言う世界です。まったく公開されることなく水面下で交渉が進む案件も多いのです。

ご紹介するリアルセレクトの商業不動産やビジネスM&A案件のウェブサイトには、公開情報をできるだけ多く掲載していますが、我々は非公開の案件も多く抱えていますので、ぜひご興味のある方は直接お問い合わせ下さい。 
 

リアルセレクト・インターナショナルの商業不動産サイト
「SCOOP USA(スクープUSA)」

SCOOP USA(スクープUSA)は、日本語でハワイの商業不動産や事業売買案件が無料で検索できるプラットフォームです。無料の会員登録でどなたでもご覧いただけます。私が痛感していた「ハワイに進出したい・投資したい」という日本からの投資ニーズと、「日本からの投資家を求めている」ハワイ側の資金ニーズをマッチメイクし、双方が安心して取引できる情報ソースがなかったことから立ち上げました。

いま全面リニューアルを準備中ですので楽しみにお待ち下さい!

ハワイやアメリカへの投資、また事業進出やM&Aをお考えの投資家の方、ぜひご相談下さい。


 

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