タレント・司会者として日本で活躍中の薬丸裕英さん。末娘と母親はハワイに、父親は日本に。 そんな生活の決断をして6年。 5人の子どもは世界各地に暮らし、 大黒柱の薬丸さんは月2回、 2泊でハワイの家族に会いに来る。
そんな薬丸さんの「ハワイに住む」ストーリーをお届けする。
月2回「ハワイ2泊」で 家族に会う日々
今、家族が世界でバラバラの場所に暮らしています。長女と僕は日本。妻と次女はハワイ。3人の息子たちはドイツとLA、日本に散らばっています。はい、こんな状態まったく想像していませんでした(笑)。ただ、僕は常々言っているんですが、子どもたちへの投資は最も大切な投資だと思っています。 将来のリターンがあるかは期待できませんが…(笑)。ハワイでの妻と娘の生活も、家族会議で決定したことを父として叶えただけです。
あっという間に6年たちましたが、家族との会話は不思議なことに、以前より頻繁かもしれません。 僕が日本で目覚めるとLAとハワイは活動時間、ドイツは夜中という具合ですが、たいてい誰かと誰かは繋がって会話しています。時代の恩恵ですよね。
おかげで、僕自身はまるで「日本で出稼ぎ」状態になっています(笑)。芸能界の同業者に月2回、 家族に会うために週末2泊でハワイに行っている」と伝えると、「信じられない。体、大丈夫?」と心配してくれます。ハワイの入国審査官には「クレイジー!」と言われます。(笑)
でも、僕としてはまったく問題なし。今では月2回のハワイは完全に体のリズムになっていますし、 元々私もハワイのリラックスした空気が大好きでしたから、日本とハワイのこの生活、実は気に入っているんです。時間と余裕があれば、毎週でもハワイに来たいです。 日本ではON、ハワイではOFF、 この切り替えが心地良いんです。 木曜日の生放送を終えて、成田空港でシャワーを浴びるのが習慣。 そうすると体と頭がOFFになって、いわば“ハワイ体勢”になるんです。
ハワイで増えた「夫婦の時間」
時差ボケ解消テクニックも身に付きました。行きの空港でシャワーを浴びてから、機内で熟睡できるようにラウンジでハイボールを飲みまくります。時差ボケにならないためには、日本からハワイの機内で絶対寝なければならないのです。ハワイ到着は午前中。そのまま夜まで起きていられれば、時差ボケにはなりません。 逆にハワイから日本への機内で は、絶対寝ません。夕方成田空港に到着して、夜まで起き続けて寝られれば時差ボケが解消されて、月曜日の朝の生放送も快適です。
こんな出稼ぎ生活の中で、夫婦の関係にも変化がありました。夫婦で過ごす時間、そして一緒に出かける時間も、日本にいたときより格段に増えました。たとえばハワイ到着日は、空港に迎えに来てくれた妻とそのままゴルフ場に直行します。娘は学校に行っていますから、夫婦2人の時間を過ごせます。
ハワイでは基本的に仕事はしません。僕が来るときは家族は外食を期待しているので、外食をすることが多いかな。ハワイではお肉が好きなので、よくバーベキューをやります。バーベキューでは、家族の会話も弾みます。ただ、娘が学 校に行っている間、妻は一人になり会話が極端に少なくなるんです。 ハワイの時間の流れ、空気感の中、 そのまま何もせずに家で毎日過ごしているとボケてしまうのでは?(笑)と思い、妻にジュエリーデザインの仕事を提案しました。日本では妻の代わりに私が会議に出席することもあり、一緒に取り組んでいます。このようなこともハワイ生活がはじまってから生まれた夫婦の協業です。
家族の形は色々あると思います。 みんなが離れ離れでも、やりたいことに全力で取り組み、それぞれが納得して幸せであれば、サポートしている父としては嬉しい限り。 そして、年に一度ハワイで家族みんなが集まれることが何よりの楽しみです。
1966年東京都生まれ。81年「2年B組仙八先生」に出演し、翌年シブがき隊としてデビュー。88年に解散後も「はなまるマーケット」での司会や俳優として活躍。現在も「なないろ日和!」「よじごじDays」「出没!アド街ック天国」(テレビ東京系)、「ぴったんこカンカン」(TBS系)、「バイキング」(フジテレビ系)などにレギュラー出演。私生活では元歌手の石川秀美さんと90年に結婚。3男2女の父親でもある。 妻の秀美さんはハワイでジュエリーブランド「ALOHILANI」のプロデュースをしている。
薬丸裕英オフィシャルブログ