【2020年10月】ハワイ不動産レポート・戸建住宅、コンドミニアムのセールスはコロナ前の水準まで回復

【2020年10月】ハワイ不動産レポート・戸建住宅、コンドミニアムのセールスはコロナ前の水準まで回復

更新日 2020.11.19

ホノルル不動産協会より発表された2020年10月のハワイ・オアフ島の住宅市場は、戸建住宅は先月よりもセールスがやや減少、一方のコンドミニアムのセールスは順調な回復を見せ、コロナ前の水準まで回復した。
新たにリスティングされる戸建住宅の数はさらに減少し、住宅需要が供給を大きく上回る市場は継続中だ。

ホノルル不動産協会の2020年10月マーケットレポート

オアフ島10月の不動産は、戸建住宅のセールスが前年同月比で若干減少したものの中間価格は上昇、一方のコンドミニアムのセールスが前年同月比を1.7%上回る結果となった。

2020年10月、戸建て住宅のセールスおよび中間価格は記録を更新した先月よりも低下。
前年同月比で0.6%減少。中間価格は$865,000、前年同月比で10.9%上昇。

2020年10月、コンドミニアムのセールスは先月よりも増加したものの中間価格が低下。
前年同月比で1.7%減少。中間価格は$439,500、前年同月比で0.3%低下。

競争市場のさらに別の兆候として、売値を上回って販売された戸建住宅数は昨年の2倍以上になり、また売値を上回って販売されたコンドミニアム数は63.9%増加した。
 

戸建住宅マーケット

2020年10月の戸建マーケットは大きなニュースが2件もあった先月と違い、また戸建住宅の売上も前年同月比で0.6%減少するなど落ち着いた展開を見せる一方で、中間価格は前年同月比よりも上昇し、9月に引き続き売り手市場であることを印象付けた。

先月は戸建住宅で$888,000という過去最高の中間価格であったが、10月はそれよりも若干落とし$865,000という結果であった。また、物件が市場にある期間も先月は約9日間と過去最速の数字であったが、10月は約10日間となった。

記録を更新した先月の数字を上回ることはなかったが、中間価格、市場にある期間ともに昨年同月と比べると、はるかに上回っている点は、ハワイの戸建住宅のマーケットがまだまだ熱いことを表している。
一方で平均価格は$865,000と前年同月比で10.9%も上昇しており、高価格帯の物件の売れ行きが好調であることを示している。

売上が最も良かった価格帯は、$800,000から$1,199,999の価格帯で前年同月比で39.2%増加も増加。一方で売上がもっとも悪かった価格帯は$600,000から$699,999の価格帯で、前年同月比で売上が56.8%減少もしている。これは新規のリスティング(売出し)数が前年同月比で52.3%も減少していることが影響している。また、$700,000から$899,999の価格帯の物件のうち5割以上がリスティング(売出し)時の提示価格よりも高く売れたことも見逃せない。

 

コンドミニアムマーケット

2020年10月のコンドミニアムマーケットは、ここ数ヶ月の戸建住宅マーケットと比べると落ち着いた動きをしているが、先月よりもセールスが24増加し、また前年同月比でも1.7%増加するなど、新型コロナウイルス関連のロックダウン以前の水準まで完全に戻った。

この事は物件が市場にある期間にも反映されており、10月は約18日間と、先月の21日間よりもさらに短縮されている。

その一方で、中間価格は$439,500で前年同月比で0.3%低下、平均価格は$479,736で前年同月比で7.1%低下と、コンドミニアムでは戸建住宅と相反して低価格帯の物件がよく売れていることが分かる。

売上が最も良かった価格帯は、$400,000から$499,999の価格帯で前年同月比で30.2%増加。また$500,000から$599,999ドルの価格帯の新規のリスティング(売出し)数が18.5%増加した事で、競争が活発化し、提示価格を超えて販売されたコンドミニアムの63%は$400,000から$ 599,999の価格帯のコンドミニアムであった。

 

戸建住宅で在庫の低下・売り手主導の市場は続く

在庫数は引き続き低下傾向にあり、特に戸建住宅が新規リスティング数では先月よりも若干良くなったものの、前年同月比で17.6%も減少している。特に在庫が少ないのが先述下通り$600,000から$699,999の価格帯で、新規のリスティング数は前年同月比で52.3%も減少していること。この事は中間価格がここ数ヶ月で急激に上昇していることと関係している。一方のコンドミニアムの在庫は、どの価格帯でも平均的にに在庫数が減少傾向にある。

ホノルル不動産協会会長のトリシア・ネコタ氏は、
「オアフ島の不動産市場は、在庫不足と低金利が相まって需要を牽引し続けているため、コロナ禍の中でも競争が続いています」と述べている。

中間価格が上がっても戸建住宅の売り上げが伸びている要因は、歴史的な低金利と新型コロナウイルスによるライフスタイルの変化にあると考えられるが、コンドミニアムの中間価格の低下の原因としては、賃貸目的でユニットを購入し、定期的な家賃収入を得たいと考える人が増えてきている、つまり仕事とは別のインカムを確保したいと考える投資目的の購入が多いからではないかと編集部では推察している。

 

ニューノーマル下のハワイ不動産の取組と日本人マーケットへの期待

現在、ホノルル市が行なっているロックダウン段階的解除の第2段階にあるオアフ島。観光再開後も新型コロナウイルス感染者数は増えておらず、このまま順調に行けば11月下旬のサンクスギビングデイあたりには第3段階に進めるのも夢ではないとコールドウェル市長は述べている。

現在、ハワイ不動産の現場ではオープンハウスが再開されているが、一度に5人以下しか家の中には入れず、さらにソーシャルディスタンスの確保、マスクの着用、あらゆるものの消毒などが徹底されて行われている。第3段階に進めば、オープンハウスで一度に家の中に入れる人数が増えるであろう。

その一方でニューノーマル下では、オンラインで誰でも体験できる3Dバーチャルホームツアーが、物件写真や詳細情報などど共にデフォルト化されつつある。これによりハワイに居なくても物件の様子が良くわかることも、セールスの一助となっていることだろう。

さて、日本人をターゲットにした不動産マーケットとしては、いよいよ11月6日から日本人渡航者に向けた事前テストプログラムの適用が始まり、日本人もハワイヘ来れるようになったことから、日本人によるハワイ不動産購入も活発になるのではないかと期待が高まっている。

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