大石先生のプロフィール
私は、駐在員だった父の仕事の関係で日本とアメリカを行き来しながら育ちました。
ニューヨークで生まれてすぐに日本へ戻り、再び3歳から15歳はアメリカへ。カリフォルニアのシリコンバレーで育ちました。その後、高校・大学は日本の学校に通い、慶応大学の政治学科を卒業しました。
大学を卒業後はアメリカに戻りたいという気持ちもあったため、子供時代を過ごしたカリフォルニア州に戻ってサンタクララ大学のロースクールを修了しました。
子供のころ、アメリカではずっと日本語補習校に通っていて、日本語の勉強は続けていました。でもアメリカから日本に帰ってみれば、すごいカルチャーショックを受けたり、逆にアメリカの大学院に進学すればまた英語環境に慣れるのにしばらく掛かるなど、やはり行き来をするたびに言葉やマインドの切り替えには苦労しましたね。
今となってみれば、それぞれの国を経験してバイリンガルとして育ったことはよい経験となったと思います。
大石先生が弁護士を目指したきっかけ
学生のころから社会問題や人種問題に興味を持っていたので、大学では政治学科を専攻しました。大学時代には模擬国連を運営するサークルにも入ったりして、社会問題をどうやったら解決できるのか?ということを考えていたんです。
弁護士を志すようになったのは、社会問題を学ぶ中で「法律を使って社会問題を解決したい」と考えたためです。ロースクールを卒業してからは公的な視点から社会と法律の枠組みを経験したいと思い、「司法・立法・行政」と3つの異なる公的機関でキャリアを積みました。
最初の仕事は「司法」で、ハワイ州での裁判官法務書記の仕事を選びました。裁判官の判断の材料となる法律調査や覚書の作成などを行いました。
次に選んだのは「立法」。ハワイ州議会の立法弁護士というポジションです。 州議員が州内のローカルな問題を解決するために、どのように法律を作っていくのかという立法の過程に携わりました。州議会の会期は年間5ヶ月だけ、法律ができるまでには大量の締め切りもあり、目の回るような忙しさでしたね。
そして最後は「行政」です。法律は作られただけでは意味がなく、一番大事なのはその後、その法律がどのように使われ社会にインパクトを持てるか、つまり行政での実施運用です。まさに社会問題の現場として、低所得者や障がいのあるの方向けのコンプライアンスや対応を行う住宅局のコンプライアンス責任者を務めました。
このように法律をいろいろな角度から経験できたことは大きな学びとなりました。
その後、 GO法律事務所の代表の小林から誘われ、この事務所に参画を決めました。
せっかく持っている日本語のスキルを仕事でも活用したいと思っていたことや、今までの公的機関でのキャリアをビジネス領域に活かせることが魅力だと感じました。
取り扱い分野、注力している分野に関して
前述のようなキャリアを生かしながら、GO法律事務所の中では企業統治・事業買収・不動産・労務関連・契約書の作成など、幅広くコーポレートのクライアントの案件に対応しています。特に、パンデミックになって以降は、雇用主である企業から社員についての失業保険の質問や、PPPローンやレストラン救済ファンド(アメリカ連邦からの支援金)についてのQ&Aなどこの時期ならではの対応が多かったですね。
また、ビジネス系以外ではNPOを設立するケースのお手伝いも行っています。利益相反や資金使途などアメリカならではのコンプライアンスの厳しさがあります。
現在ニーズの多い案件などがありましたら、教えてください。
日本企業が「アメリカでビジネスを拡大したい」という背景での案件が多いですね。
例えば、既存のアメリカでのビジネスと提携する時の契約書の作成等のサポート以外に、ビジネスのフランチャイズ化を行う際の販売のコンプライアンスや契約書についてのアドバイスなどがあります。
ビジネスのM&Aなどの案件になると、複数の件が絡んでくるため、チームを組んでそれぞれの弁護士が強い領域を持ち寄って対応しています。
こういったビジネス拡大のお手伝いはやりがいがあります。
弁護士活動をする上で日頃、心がけていること
法律、またビジネスの世界でも「日本の常識」と「アメリカの常識」また「ハワイ州の常識」は違うことが多いんですね。それらの違いを「相手が知っているだろう」と思わずに、なるべく分かりやすく噛み砕いてご説明することを常に心がけています。
日本の当たり前を前提に進めて、あとから思いがけない事態に陥ってしまったという状況は避けたい。そのために、いろいろな角度から検討した手法をご提案し、お客様がベストな決断ができるよう実践的なアドバイスを行っています。
特に初めてアメリカに進出されたり、新規事業に乗り出したりされる方にとっては未経験のことが多いため、具体的な背景から含めてご説明することが多いですね。
契約書に一度サインをしてしまえば、それを覆すことは難しくなります。後から「この内容でサインしてしまったんですか!?」と思うような内容の盛り込まれた契約書を持ってこられ、「サイン前にご相談していただければよかったのに」と残念に思うことも。
ぜひ重要なことを決定される際には、弁護士にご相談いただきたいと思います。
どんな趣味やライフスタイルをお持ちですか?
若い頃から大の旅行好きで、特に非日常を体験できる場所を旅するのが大好きです。今までもアフリカや、南米、東南アジアなどたくさんの旅をしました。 二人の子供がいますので、子供達にも広い世界を見せてあげたいと思っています。先日は、渡航ルールが緩和されたので久しぶりに家族でハワイ島に旅行に行きました。大きなマンタと一緒に泳いで感動しましたね。またパンデミックが終わったら旅行に行きたいと思っています。
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