2017年1月にドナルド・トランプ政権が誕生して以来、米国の移民政策はより厳格化している傾向があり、過度の調査や、完全なバックグラウンドチェックにより、就労ビザやグリーンカード、市民権などの審査がこれまでより長引く可能性があります。
日本人が近年取得することの多い投資家向けE2ビザの場合、投資額よりもビジネスが米国経済に刺激を与え、雇用を生み出しているかどうかが新規申請、および更新のポイントになります。
またどんなビザを申請する際にも、過去の違反や軽犯罪などは審査時にマイナスになるため、どこの国にいても普段の行動には注意を払いましょう。例え無罪となっても逮捕歴がある場合、 逮捕に関する資料を全て提出する必要があり、申請も複雑になります。米国滞在時には、飲酒運転など交通違反を犯したり、危険ドラッグを試したりするべきでないのは言うまでもありません。飲酒運転に関しては、ビザの取消しに繋がります。ビザが発給されるか否かは審査官の心証による場合も大きいため、面接の際は謙虚な気持ちで臨み、審査官や米国政府、および法律に対する尊敬心を忘れないようにしましょう。
無事にビザが発給されても、到着時に米国入国を拒否されないように注意が必要です。入国の際、審査官に手持ちの資料、スマートフォン、タブレット端末やノートパソコンなどの持ち物検査をされることがあります。ソーシャルメディアで、友人関係や、発言、および会話を見られ、入国目的を疑われた結果、入国拒否となった事例もあります。また法的に許可されている以上の現金(個人ではなく同行者全員の所有金額が1万ドルを超える際に、報告義務が発生)や、禁止されている食品などを持ち込まない、許可された米国滞在期間を超過しない、賃金が発生しなくても違法就労をしないなどの注意も必要です。
こちらの関連記事もどうぞ>
【参考】
米国務省
ウェブサイト: https://travel.state.gov
在日米国大使館・領事館
ウェブサイト: https://jp.usembassy.gov
【取材協力・監修】
ミチコ・ノーウィッキ弁護士
アイナ法律事務所
住所:1580 Makaloa Street, Ste.945 Honolulu, HI 96814
電話:(808)380‐3075
ウェブサイト:www.ailovisas.com