2023年6月に日本とハワイの「二拠点生活」をスタートした谷村さん。
元々ハワイとは深いつながりがあったという谷村さんに、ハワイ生活について伺った。
ハワイはいつも身近な存在。 ふるさとに里帰りする感覚でした。
-谷村奈南
実は今になって想い出したのですが、「二拠点生活」は今回が初めてではないんです。3歳から8歳の間、父の仕事の関係で大阪とハワイ間を往復する生活をしていて、ロサンゼルスに滞在していたこともありました。
当時のハワイの印象ですか?ハワイという土地はとっても好きで楽しかったですけど、現地の学校に通っていたので、それが大変で(苦笑)。当時の学校に日本人は私くらいしかいなくて、日本食のお弁当を持ってきているのを見てイジメられたりとか。けっこう泣いていた記憶があります。でもその頃の経験からの学びが今の自分の一部となっているので、今となっては貴重な経験だったなと思っています。
中学入学以降は日本生活になりましたが、ハワイは私にとって「ふるさと」のような存在で、ママムー(ファンの皆さまから母はこう呼ばれています)とハワイを訪れるのは毎年の恒例でした。それは歌手デビューした後も変わらなくて、少しでも時間ができれば「ハワイに行く!」という感じでした。20代の頃にニューヨークやカリフォルニアに憧れたこともあって、実際に音楽留学で何度か滞在しました。刺激的で素敵な場所でしたが、どこかカフェインのような、いつも鼓舞していないといけない感覚も同時にあり、36歳の今の自分自身には少し違う感覚でした。カリフォルニアは今もたまに仕事などでも行きますが、ハワイはどの場所とも違う特別な場所。深い縁があり、これからの自分が求めていたのはここだなと感じます。
これからは直感に従って生きようと決めたら、自然にハワイでの生活が浮かんだ。そんな感じです。ハワイは楽園というより、やっぱり「ふるさと」。里帰りするように、慣れ親しんだ場所に戻る感じでした。東京も魅力がたくさんあって大好きですが、時の流れが速くて常にアクティブなイメージ。それが、ハワイに来ると、自分本来のコンディションに戻れます。ハワイはチャージ。ハワイで本来の自分とより同調し、都会に戻って創作や発信などのアウトプットをする。今回の「二拠点生活」もそんなイメージです。
ハワイの土地のパワーはすごいですよね。ここにいると自然に歌いたくなるし、踊りたくなる。音楽はエネルギーとの共鳴なので、この土地のエネルギーは創作にも力をくれます。
ハワイで何しているの?ってよく聞かれるんですけど、今はオンラインでどこにいても仕事ができるので、そこは東京と変わりませんが、それ以外は本当に大したことをしていなくて(笑)。朝や夕方にビーチに行くこともありますけど、昼間はカフェでのんびりしたり、けっこう自宅で過ごすことも多いです。食事も家で自炊が多くて、SNS映えする写真が少なくていつも困るくらい(笑)。でも、それでいいんです。ハワイにいるだけで私には十分な充電になっています。
「二拠点生活」のスタートとなる今回は久しぶりに長期で滞在しました。いつも時差に身体が慣れてくるのは到着して2週間目くらいからで、帰るときに「足りないよ~」と感じていたので今回はゆっくりできました。でもいくら長くいても帰国するときは「帰りたくない」と思う。本当に不思議な場所です。
歌手活動休止の期間にヨガインストラクターの資格を取り、現在は瞑想やウェルネスを広める活動もしています。自分自身、ヨガや瞑想、精神世界の探求によって以前よりかなり楽に生きられるようになったと実感して。それをたくさんの人に感じてほしいと思っています。そんな活動にもハワイという土地はすごくフィットします。
理想は、年の半分ハワイという生活。ゆっくり実現していきたいと思います。ハワイの土地と呼吸を合わせながら、ゆっくりとね。
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