2023年10月のハワイ不動産マーケットの統計を元にレポートをお送りする。一戸建て住宅とコンドミニアムともに、それぞれ4.1%と8.3%の前年比減少となったものの、安定的な売買が行われた。中間価格も戸建てでは昨年同月比4.8%をつけ、コンドミニアムでも同-1%にとどまるなど、売買件数減少による値崩れなどの兆しはない。
ホノルルリアルター協会による 2023年10月のマーケットレポートサマリー
- 戸建住宅の販売数は213軒、前年同月比で4.8%減少
- 中間価格は前年同月比4.1%減で$1,100,000
平均価格は前年同月比4.9%増で$1,304,757 - 売出期間は先月よりも1日短くなり18日間
- コンドミニアムの販売数は399軒、前年同月比で8.3%減少
中間価格は前年同月比で1.0%減で$515,000
平均価格は前年同月0.9%減で$670,805
売出期間は先月よりも1日短くなり21日間
中間価格
オアフ島の10月の一戸建て住宅の中間価格は昨年同月比4.8%増の1,100,000ドルとなり、一方でコンドは同1.0%のわずかな減少で515,000ドルという結果となった。(緑のラインが戸建て、黄色のラインがコンド)
売出し期間
平均の取引日数は引き続き30日未満で、2019年や20年ほどではないものの、依然として早い動きのマーケットとなっている。戸建て住宅の平均売出し期間は18日、コンドミニアムは21日でした。これは2022年10月と同水準となっている。
またエリアによる売出し期間にも差がおり、戸建て住宅市場ではリーワード(41日)、ハワイカイ(38日)、マカキロ(34日)、およびワイパフ(32日)などが平均30日以上の地域となった。
(緑のラインが戸建て、黄色のラインがコンド)
価格帯別の販売件数
一戸建て住宅市場における80万ドルから99.9万ドルの価格帯の売上高は25.6%減少し、29販売となり、一方で100万ドル以上の価格帯はわずかに増加し、122件から127件になった。
コンドミニアム市場では、50万ドルから59.9万ドルの価格帯のユニットは前年比44.7%増の68件が売買された。その一方で60万ドルから69.9万ドルの価格帯のコンドは最も大きな減少を見せ、前年比27.1%減の35件となった。
市場在庫
両市場とも9月から在庫が増加し、一戸建て住宅は月次で5.7%、コンドは9.4%増加した。
戸建てへの新規売り出し登録は272件と昨年同月比4.6%減少した。対照的に、コンドミニアム市場では新規のリスティングが566件となり昨年同月比で6.4%増加している。(黄色のラインがコンド、緑のラインが戸建て)
戸建ての市場在庫が減少し、コンドミニアムへと軸足を移すバイヤーが増えるとともに、コンドミニアムに関して「売り時」と考える売り主が増えている様子だ。