ホノルルリアルター協会が発表した統計を元に2025年1月のオアフ島不動産マーケットについてにレポートする。
2025年のオアフ島の不動産マーケットは戸建て・コンドミニアムともに、中間価格も売買件数も、昨年同月比を上回る活発な状況で1年をスタートした。
ホノルルリアルター協会による 2025年1月のマーケットレポートサマリー
- 戸建住宅の中間価格は前年同月比9.7%増の$1,120,000
- 戸建住宅の販売数は196件、前年同月比で6.5%増
- 売出期間は先月よりも5日遅くなり、25日間
- コンドミニアムの中間価格は前年同月比で7.4%増の$539,500
- コンドミニアムの販売数は312件、前年同月比で6.8%増
- 売出期間は先月より3日遅くなり、36日間
ここからそれぞれの主要な指標についてお伝えする。
中間価格
(チャートは緑のラインが戸建て、黄色のラインがコンド。以下のチャートはすべて同じ)
2025年1月のオアフ島不動産取引の中間価格は戸建てで1,120,000ドルをマークした。2024年1月の1,021,016ドルからは9.7%と言う大きな伸びを示したものの、2024年通年でみれば1,100,000ドルを挟んで上下する安定的なレンジ内と言える。
一方、コンドミニアムは539,500ドルをマークし、こちらも前年同月比7.4 %増となった。2024年5月に495,000ドルと50万ドルを一瞬下回ったものの、その後は520,000ドルから540,000ドル台のレンジを行き来している。高額のコンドミニアムが売れることによりじわりと中間価格も引き上がっている模様だ。
価格帯別の販売件数
価格帯別で見ると、1,000,000ドルから1,500,000ドル未満のレンジが最多となる69件の売買が成立。昨年の同月比55件から25.5%の伸びとなった。
1,500,000ドル以上、2,000,000ドル以上、3,000,000ドル以上と言う高額帯もそれぞれに昨年比で伸びを示している。
コンドミニアムで最も売れたのは700,000ドルから1,000,000ドル未満の、中間価格よりは上のゾーンで、69件の売買となった。また特筆すべきは1,000,000ドルから1,500,000ドル未満の戸建ての中間価格ゾーンの高額コンドミニアムで売買件数16件と昨年対比では216.7%と言う最大の伸びをマークしている。
カカアコを中心にマルチミリオンクラスのコンドミニアムが続々と誕生しており、戸建ての予算でラグジュアリーコンドミニアムを買う層が活発だ。
売出し期間
(チャートは緑のラインが戸建て、黄色のラインがコンド。以下のチャートはすべて同じ)
売り出し期間は戸建て・コンドミニアム、それぞれ5日と3日伸びた。
この後のチャートでご紹介する市場在庫が増加している流れを受けて、じっくり比較して購入する動きが昨年の夏以降、顕著になっている。
市場在庫・新規売出し物件数
市場在庫はコンドミニアムでの積み上がりが顕著で、25年1月には2088件とついに2000件台に突入した。昨年同月が1348件からすると154%となっている。
戸建ても昨年1月の607件から今年の1月は734件へと120%となった。
12月には一旦リスティングを落としたり、発売時期をまったりしていたものが、1月にはどっと新規リスティングとして市場に出てくるのは、例年通りの動き。しかしチャートを見てお分かりのように、今年はコンドミニアムの売り出し件数が739件と過去になく多かった。戸建ても336件の売り出し件数で、昨年1月からするとどちらもコンドで27%、戸建てで17%も多い物件が売り出しとなった。
これだけ物件数が積み上がってきたにもかかわらず、戸建て、コンドミニアムともにリスティング価格で希望通り売れた物件の割合は97%となっており、セラー側も値引きに応じてでも売りたいという形でもないのがハワイ不動産の強さの所以だろう。
2025年には、ツインタワーのパークオンケアモクなど大型コンドミニアム開発プロジェクトの竣工を控えているホノルル。さらにカリウやミューズなどの新築プロジェクトの販売も間近、ワードビレッジの最後のツインタワーもそろそろという噂など、魅力的な不動産が続々と投入されている。新築マーケット、また新築の再販マーケットにも注目だ。
「ハワイに住む」では今後の動きをまたレポートしていく。
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