弁護士に聞きました!ハワイでの国際離婚手続き。財産や親権、もめることなくスムーズに進めるには

弁護士に聞きました!ハワイでの国際離婚手続き。財産や親権、もめることなくスムーズに進めるには

更新日 2020.01.22

今日は、ハワイで年々増えている国際離婚について、クレッグ・W・ポランジ弁護士にお話しをお伺いしました。
【ご回答いただいた専門家】

クレッグwポランジ弁護士

 
クレッグ・W・ポランジ弁護士
30年の経験を持つ離婚・家庭法のベテラン弁護士。時間をかけず 良い形で解決に導き、新しい人生の再出発をサポート。アイエアオフィスの他、カイムキでの面談も可。法律専門の通訳(日本語)あり。
 

スムーズな国際離婚の原則。”迷っているうちはカウンセラーへ。決心したら離婚専門の弁護士へ”

 ハワイでも日本人の関わる国際離婚が増え、相談者件数も増加しています。  

ハワイ州における離婚の流れを説明する前に、時間的にも費用的にもスムーズに進めるためにまず大切なことが1つあります。それは、確固とした「離婚の決意」です。 「離婚したいが決心がつかない」「離婚を切り出されたが、離婚したくない」などといった迷いがある時は、まずは専門のカウンセラーにご相談ください。 迷っている段階で離婚弁護士を訪れても、時間とお金だけがかかり前には進みません。  

 そして離婚を決意したら、必ず家庭法専門の弁護士に相談してください。 裁判所や相手側との書類のやりとりなどは、専門用語が多いため、理解をせず にサインをしてしまったら、大変なことになるからです。慰謝料や子供の養育費等の承諾書を正式な書面で残して、 双方で取り決めた約束事をきっちり互いに守り、後々、養育費が受け取れない というようなトラブルを未然に回避するには専門家の助けが必要です。  
 

ハワイの離婚二つのパターン「協議離婚」と「争議離婚」の違い

では、ハワイ州での離婚について説明します。  ハワイで離婚を申請するには、夫婦のどちらかが申請前にハワイ州に継続して3ヶ月以上居住していることが条件です。そして、ハワイではNo Fault Divorceといい、どちらかに非があったとしても、それは考慮されることはなく離婚は成立します。 そしてハワイでの離婚には「協議離婚」と「争議離婚」の二つのパターンがあります。


協議離婚とは、夫婦間での話し合いによって離婚することで、裁判所が必要とする事項(財産分与、親権、 養育費、慰謝料、配偶者扶養手当てな ど)について、夫婦間で合意があれば1 〜2ヶ月で決着はつきます。まずは夫婦のどちらかが、離婚に必要なフォー ム(Complaint for Divorce)を手に入れ、裁判所に離婚申し立てをすることにより手続きが開始されます。例えば、 妻が離婚の申請をした場合、夫は裁判所より妻からの離婚申し立てと召喚状 (Summons)を受け取ります。それに対して夫は 20 日以内に返答する必要があります。裁判所からの承諾が取得できれば、裁判官との聴会(ヒアリング)や 裁判をすることなく、早い場合は1〜 2ヶ月で離婚が認証されます。  

もう一つが争議離婚。双方に合意がない場合は、裁判官に決定権が与えられる争議離婚となりま す。双方の言い分、例えば主張や要望などの全てが認められることはまずあり得ません。そして裁判費用は非常に高額になり、合意まで時間もかなりかかります。特に親権について裁判で争うことが一番多く、訪問権や養育費の決定も含め時間がかかります。また争議離婚になると決着がつくまで、不動産を含めた夫婦共有の財産を自由に売ることもできません。両者が同意しない場合には、裁判が長引き2〜3年かかることも。自分の正当な権利を知り主張す るためにも、離婚専門の弁護士を雇うことがスムーズな離婚には必要です。
 

クレッグ・W・ポランジ法律事務所
98-030 Hekaha St., #23
☎808-371-8910(日本語) 
attorneyhonoluluhawaii.com

クレッグ先生へのお問合せは下記リンクからどうぞ。

関連キーワード

合わせて読みたい記事

各カテゴリーのお知らせを見る

不動産会社・
エージェントにお問合せ
閉じる