新レストランのパリ・ハワイ、ハワイだからこそ味わえるアイランドフレンチ
ZETTON,INC.を率いる稲本健一氏が提唱するEAT LOCAL PROJECTに、今夏さらなる新店「Paris Hawaii」が加わった。
ハワイの食材に徹底して厳選した食材をフレンチの技法でクリエイション。料理のスタイルをアイランドフレンチと名付けた新しい感覚のフレンチビストロだ。
ハワイの食材に挑み、腕を奮うのは、パリの名店「クラウン バー」で修業を積んだ若きシェフ、山中祐哉氏だ。
パリハワイのきっかけは5年前のパリ
ワイキキの一角にある歴史的建造物を改装して作られた『パリハワイ』。この佇まいの美しいレストランができたきっかけは今から5年ほど前のフランス、パリ。
当時、フレンチカジュアルが話題の老舗ビストロ『クラウン・バー』のスーシェフだった山中祐哉シェフと出会い、彼の作る料理に惚れ込んだのがZETTON,INC.を率いる稲本健一氏だった。
「山中と話をするうちに、行ったこともないハワイでシェフとして働きたいと言われ、正直、驚いた。彼の才能は認めていたが、まずは日本の自分の店で働かせ、ハワイにも自費で行かせ、彼の本気度を試してみた」という。
ハワイの食材にこだわったアイランドフレンチ
山中シェフの本気が稲本氏に伝わり、今年8月に満を持してオープンした『パリハワイ』。
ここで、プロデューサーとしての稲本氏が求めたのは、ハワイの食材を存分に活かすアイランドフレンチにしたかった。ハワイの食材には力強さがあるから」と言う。
そこで、アヒポケ、ガーリックシュリンプなどのハワイの定番料理を意識したハワイ風フレンチを前面に押し出すことに。「キャビアやフォアグラなら、別にハワイで食べなくてもいいのだから」と。
メニューはプリフィクス・メニューのみ
『パリハワイ』では当面、75ドルのプリフィックス・メニューのみ。25ドルのショートペアリング(3杯)。
(※2018年12月1日より$85に変更となります)
このプリフィクスのコースにはたくさんの人に食べてもらいたいという、稲本氏の思いがある。
「普段は小さいピアスをつけている女性が、今晩は大きめのピアスでさりげなくオシャレして出かける。そんなちょっとおでかけフレンチが狙い。大好きな人と来てほしい」と語る稲本氏。
「気取ったフレンチは食べたくないが、うまいフレンチは食べたい。しかも世の中の食通の傾向は、素早く食べるクイックガストロノミーが美食の哲学。3時間もかけて食べるフレンチは狙わない」と強調した。
【ショップデータ】
PARIS HAWAII
住所:413 Seaside Ave., 2F
電話:808-212-9282
営業時間:要予約(17:30、&20:00の1日2回)、Bar 20:00~翌1:00、月曜休み
※掲載のメニュー内容は変更になる場合があります。
※この記事は「ハワイに住む」マガジンVol.35(2018/10/15発行)の記事を元に作成しています。
Photo : Kazuya Kajita Text : Kikuko Shimizu