2022年8月のハワイ不動産は、7月に引き続き、販売件数が戸建住宅、コンドミニアム共に前年同月比で減少し、パンデミック前の2019年8月における戸建て316件、コンドミニアム512件とほぼ同水準に戻った。
また、マーケットにある在庫は昨年同月比で戸建てが43.3%、コンドミニアムは12.9%増加しており、買い手市場へのシフトが鮮明となった一月であった。
ホノルルリアルター協会による2022年8月のマーケットレポート
ホノルルリアルター協会より発表された2022年8月のハワイ・オアフ島の住宅市場レポートによると、戸建住宅、コンドミニアム共に販売件数が大幅減少。戸建住宅は314軒販売され前年同月比で26.1%の減少、コンドミニアムは508軒販売され前年同月比で24.7%の減少となった。これはパンデミック前の2019年8月における戸建て316件、コンドミニアム512件とほぼ同水準である。
中間価格に関しては、戸建住宅が$1,125,500で前年同月比で7.2%上昇、コンドミニアムが$498,500で前年同月比で0.3%下落となった。全体的にハワイ不動産の動きがスローダウンしているここ数ヶ月であるが、それでも戸建住宅の中間価格が上昇しているのには、高額価格帯の物件の販売が好調であることが影響していると考えられる。
- 戸建住宅の販売数は314軒、前年同月比で26.1%減少
中間価格は前年同月比7.2%増で$1,125,500
平均価格は前年同月比1.9%増で$1,341,958
売出期間は先月よりも2日長くなり13日間 - コンドミニアムの販売数は508軒、前年同月比で24.7%減少
中間価格は前年同月比0.3%減で$498,500
平均価格は前年同月比11.5%減で$547,319
売出期間は先月よりも1日長くなり13日間
2022年8月・オアフ島の戸建住宅マーケットの詳細
2022年当初から徐々に戸建住宅の販売数が減少しているオアフ島の戸建住宅マーケット。
販売数は314軒、前年同月比で26.1%と先月よりも減少した一方で、中間価格は$1,125,500で前年同月比7.2%増となった。
最も売れた価格帯は、先月と変わらず90万ドル台で46軒、次に売れた価格帯は1.1ミリオンドル台で31軒、そして80万ドル台で30軒と続いた。特筆すべきは高額価格帯の販売数で、2ミリオンドル台の戸建住宅が25軒、3ミリオンドル以上の戸建住宅が12軒販売された。
長期金利の上昇に伴う購入意欲のスローダウンにも関わらず、中間価格が上昇した理由もこの辺りにありそうだ。
価格帯 | 軒数 |
---|---|
90万ドル台 | 46軒 |
1.1ミリオン-1.2ミリオンドル | 31軒 |
80万ドル台 | 30軒 |
2ミリオン-3ミリオンドル | 25軒 |
1ミリオン-1.1ミリオンドル | 25軒 |
リスティング(売り出し)が始まってから物件が売れるまでの平均期間は13日間。これは、先月よりも2日も遅くなっており、また、48.7%の戸建住宅が当初の提示価格を下回って販売されたことは、今後数ヶ月の流れを占う上でも注目すべき動きである。
最後に、販売エリアを見ていくと、最も販売数が減少したのエリアはカネオヘで 57.8%減、続いてエヴァプレインで35.2%減となった一方で、販売数が増えたエリアは、オアフ島お中心部のセントラル、ハワイカイ、マカキロ地域であった。
2022年8月・オアフ島のコンドミニアムマーケットの詳細
先月、販売数が一気に減少したオアフ島のコンドミニアムマーケット。今月もその流れを組み、販売数は508軒、前年同月比で24.7%減少、中間価格は$498,500で前年同月比0.3%減となった。
8月に最も売れた価格帯は、40万ドル台。次に50万ドル台、30万ドル台と手頃な価格帯の物件が多く取引された。とはいうものの、60万ドル台のコンドミニアムの販売数は61軒、70万ドル台の販売数は41件と比較的高額の物件も引き続き好調である。ただし高額価格帯の販売数は少々スローダウンしており、2ミリオンドル以上の物件の販売数はわずか5軒であった。
価格帯 | 軒数 |
---|---|
40万ドル台 | 97軒 |
50万ドル台 | 83軒 |
30万ドル台 | 75軒 |
60万ドル台 | 61軒 |
20万ドル台 | 44軒 |
戸建マーケットではリスティング価格を下回っての販売が増えたが、コンドミニアムマーケットではその傾向は少なく、わずか8%の物件がリスティング価格を下回って販売された。しかし昨年8月の段階では3%のみが下回って販売されていたことを考慮すると、この傾向は今後も続くことが予想される。
最後に販売エリアについてだが、コンドミニアムマーケットではオアフ島の全ての地域、かつ全ての価格帯で売上が減少した。最も打撃を受けたのはホノルル中心部でセールスは28.8%減少。続いてカネオヘが42.9% 減少、セントラルが25%減少、そしてエヴァプレインで16.9%減少した。
マーケットの在庫が増え、買い手市場へのシフトが鮮明に
新型コロナウィルスのロックダウン以降、当時の低金利政策の効果もあり、ハワイの産業と経済をハワイ不動産が力強く牽引してきた。ただし今年にはいってから減速傾向にあり、それはひとえに長期金利の上昇に理由が求められる。
また、新しいリスティングは戸建住宅で17.2%、コンドミニアムで15.7%減少したものの、新しくリスティングされた物件のほとんどが月末までアクティブな在庫のままで残ったことは、マーケットが冷え込んでいることを示している。
販売件数が戸建住宅、コンドミニアム共に前年同月比で減少し、パンデミック前の2019年8月とほぼ同水準に戻った2022年8月は、ハワイ不動産における長らく続いた売り手市場が、買い手市場へと明確にシフトしたターニングポイントとなった。
2021年7月の不動産レポートはこちらから>>
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