ホノルル不動産協会が発表した統計によると2022年6月のオアフ島の不動産売買は昨年同月比で、売上総額と件数で下回ったが、中間価格は依然として高止まりを見せた。
ただし新型コロナウイルスに関連するロックダウン以前、2019年当時の販売数と比較すると、戸建住宅、コンドミニアムそれぞれ9.2%増、32.3%増となっており、ロックダウン以降の一時の快進撃は落ち着いてきているものの、まだまだ右肩上がりのマーケットであった。
ホノルルリアルター協会による2022年6月のマーケットレポート
ホノルルリアルター協会より発表された2022年6月のハワイ・オアフ島の住宅市場レポートによると、昨年同月比で売上総額と件数で下回ったが、中間価格は依然として高止まりを見せている。
戸建住宅の販売件数は357件で前年同月から20.8%下落し、コンドミニアムの販売件数は626件で前年同月から14.2%下落した。
中間価格に関しては、コンドミニアムの中間価格が$534,000となり、前年同月比で16.1%上昇し、新記録を更新した。一方、戸建住宅の中間価格は$1,100,000で前年同月比では12.4%上回ったものの、新記録であった前月の中間価格である1,153,500ドルよりも下落した。
- 戸建住宅の販売数は357軒、前年同月比で20.8%減少
中間価格は前年同月比12.4%増で$1,100,000
平均価格は前年同月比12.9%増で$1,382,559
売出期間は先月と変わらず10日間 - コンドミニアムの販売数は626軒、前年同月比で14.2%減少
中間価格は前年同月比16.1%増で$534,000
平均価格は前年同月比13.4%増で$631,822
売出期間は先月よりも1日長くなり11日間
2022年6月・オアフ島の戸建住宅マーケットの詳細
ここ数ヶ月間に渡り、販売件数の減少傾向が続く戸建住宅マーケット。2022年6月もその流れに沿った結果となった。
戸建住宅がリスティングされてからエスクローに移行するまでの期間の平均がわずか10日間というハイペースにもかかわらず、販売数は357軒で前年同月比で20.8%と大幅に減少した。ただし、中間価格は$1,100,000で前年同月比12.4%増となった。
最も売れた価格帯は90万ドル台で62軒、次に売れた価格帯は80万ドル台で43軒と、ここ数ヶ月の流れを引き継いでいる。70万ドル台の価格帯も前年同月にはこのリスト上にあったが現在では大幅に減少し、その代わり1ミリオンドル以上の販売件数がその上位を占めている。ちなみに2ミリオンドル以上の超高額物件の売り上げも好調で、2022年6月には、2ミリオンドル台の戸建住宅が25件、3ミリオンドル以上は14件も取引された。
価格帯 | 軒数 |
---|---|
90万ドル台 | 62軒 |
80万ドル台 | 43軒 |
1.2ミリオン-1.3ミリオンドル | 33軒 |
1ミリオン-1.1ミリオンドル | 30軒 |
1.3ミリオン-1.4ミリオンドル | 29軒 |
地域別にみてみると、ダイヤモンドヘッド地域とエヴァプレイン地域の販売量が前年比で大幅に減少し、それぞれ60.9%と27.1%急落した。
戸建住宅の在庫に関しては、前年同月比では大幅に増加したものの、ロックダウン以前と比較するとまだ低いレベルにある。特にエヴァプレイン地域とリーワード地域で在庫は増えつつあり、それぞれ194%と104%急増した。
なお、リスティング価格を上回って販売された件数は約62%であり、販売された戸建住宅の大部分を占めた。
2022年6月・オアフ島のコンドミニアムマーケットの詳細
ロックダウン解除後すぐから復活基調を見せていたオアフ島のコンドミニアムマーケットであるが、2022年6月は販売件数の減少を見せた。
販売数は626軒、前年同月比で14.2%減少、中間価格は$534,000で前年同月比16.1%増となり新記録を更新した。
最も売れた価格帯は40万ドル台で114軒、次に売れた価格帯は50万ドル台で98軒と、中間価格に近い価格帯に人気が集まっている一方で、特筆すべきなのは販売価格帯が徐々に高額価格帯に移行していることで、70万ドル以上2ミリオンドル以下の高額価格帯では販売数が前年同月比で47.9%も上昇した一方で、70万ドル以下の中間もしくは低価格帯では販売数が前年同月比で25.8%減少した。
価格帯 | 軒数 |
---|---|
40万ドル台 | 114軒 |
50万ドル台 | 98軒 |
30万ドル台 | 70軒 |
60万ドル台 | 68軒 |
70万ドル台 | 64軒 |
地域別に契約中の物件の数をみてみると、全ての地域の全ての価格帯で減少傾向にあるものの、特にホノルル市街地であるメトロ地域で前年同月比で28.8%減となり、最大の減少となった。
コンドミニアムの在庫に関しては、アクティブな在庫は前年同月比で2.6%減という状態でロックダウン前と比較するとまだ低い状態にある。
急速な不動産ローンの金利上昇により予算を見直すバイヤーが増えたことや、手頃な売り出し物件が少ないことなどから、中間価格は依然として高止まりしている。
2022年前半のハワイ不動産の動きを振り返る
2022年前半のハワイ不動産は戸建住宅マーケットとコンドミニアムマーケットでは明暗が別れた。コンドミニアムの売上高は前年比7.5%増加した一方で、戸建住宅の売上高は前年比8.8%減少する結果となった。ここで注目すべきなのは、戸建住宅の90万ドル以下の物件の売上が前年比で48%も減少した点、そしてコンドミニアムではより高い価格帯での売上が大幅に増加した点である。
片や、中間価格に関していうと、戸建住宅の中間価格は前年比で17.0%上昇して$ 1,111,211となり、コンドミニアムの中間価格は前年比で13.2%上昇して$515,000となった。
売り手市場が続くハワイ不動産であるが、この傾向は2022年前半も顕著で、販売された戸建住宅の約4分の3、コンドミニアムの5分の3は、リスティング価格を上回って販売された。
ロックダウン移行、無敵の快進撃を見せていたハワイ不動産であったが、金利の歴史的上昇という要因が加わったことで、ここにきてやや落ち着いた傾向を見せてきている。ただし、少ない在庫、価格の上昇、金利の上昇など、州外からの投資家やバイヤーにとっても、家を持つことを希望するローカルにとっても非常に難しい状態が続いている。2022年後半のハワイ不動産の動きからも目が離せない。
2022年5月の不動産レポートはこちらから>>
2021年4月の不動産レポートはこちらから>>
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