アンケートにご協力いただいたのはカイナハレ・ハワイ、 ガイア ハワイ、グレイスインターナショナル不動産、レイハワイ不動産 、 キャプテンクックリゾート、マリーナハワイバケーションズ、の6社である。
ハワイの不動産管理の基本について
まず、不動産管理については、大きく分けて3つに分かれる。「別荘管理」「長期賃貸管理」「短期賃貸管理(バケーションレンタル)」だ。 「管理」と一口に言っても、この3つそれぞれに行う内容は異なる。【種類 1】 別荘管理
別荘管理は、オーナーが使わない間に物件を良好な状態に保つこと。 費用は「月100ドル〜」という会社が多かった。広さや形態によっても異なるようだ。空気の入れ替え、 備品の確認、水回りのチェックなどを定期的に行い、オーナーに状態を報告するというのが基本だ。コンドミニアムと一戸建てで点検項目が異なるのは通例で、会社によっては 「30から40項目」の点検をしている。
・ 部屋の定期点検(電気、水道、郵便物など)
・ 部屋の修理、修繕、害虫駆除(伴う立会い)
・ 利用前後の清掃
・ 緊急時、トラブル時の対応
・ 支払い代行(管理費、固定資産税など)
・ 管理組合への対応
・ 保険会社とのやり取り
・ 日本語での月次レポート
・ コンシェルジュサービス
・ 24時間日本語対応窓口
・ 専門家紹介(弁護士、会計士など)
・ 銀行口座作成サービス
・ 送迎サービス
【種類 2】 長期賃貸管理
長期賃貸管理は、テナント(借主)の手配をする、家賃を徴収する、テナントからのクレームに迅速に対応するなどの業務が加わる。事前にテナントが賃料を長期的に支払い続ける能力があるかを審査するのも管理会社の役目だ。長期賃貸を任される場合の管理費は、「賃料の10 %」という金額が大半だった。・ テナント募集
・ 入居者審査、面談、物件案内
・ 部屋の検査
・ 部屋の修理、修繕、害虫駆除(伴う立会い)
・ 入居前後の清掃、準備
・ 緊急時、トラブル時の対応
・ 家賃の回収
・ 支払い代行(管理費、固定資産税など)
・ 米国税務確定申告書作成サポート
・ 日本語での月次レポート
・ 専門家紹介(弁護士、会計士など)
・ 銀行口座作成サービス
・ 加入サポート(インターネット、電気、水道、保険など)
【 種類 3】 短期賃貸管理(バケーションレンタル)
また、最近増えているのが、所有物件を短期賃貸(バケーションレンタル)に出したいという相談。日本でも「エアビー&ビー」や民泊などの話題が増えて一気に認知が広まったのだろう。ハワイで短期賃貸を管理会社に任せる場合は、物件の告知などPR活動が必要になってくるので、それらも含めて費用は「宿泊料の20 %〜 30 %」という会社が多かった。「バケレンで人気が出るように内装をリフォームするのも稼働率を上げるポイント」(A社)という事情もあり、稼働率が管理会社によって差が出ているのも事実のようだ。不動産管理の3形態に関わらず、 物件の状況を伝える「レポート」は 重要なツール。各社力を入れているようだ。「クラウドを利用してその都度、写真や明細などを共有している」(A社)「メールやLINE などオンラインで時差なく報告す る」(C社)「レポートの頻度はオーナー様の要望で月1、週1など変えている」(D社)など、最近はオンラインでのリアルタイムな報告というのが増えている。
・ テナント募集
・ 宿泊者審査
・ 部屋の検査
・ 部屋の修理、修繕、害虫駆除(伴う立会い)
・ 宿泊前後の清掃、準備
・ 緊急時、トラブル時の対応
・ 宿泊費用の回収
・ 支払い代行(管理費、固定資産税など)
・ 米国税務確定申告書作成サポート
・ 日本語での月次レポート
・ コンシェルジュサービス
・ 専門家紹介(弁護士、会計士など)
・ 加入サポート(インターネット、電気、水道、保険など)
・ 写真、動画撮影のサポート
オーナーからの要望で広がるサービスメニュー
最近、これまで無かったような要望が物件オーナーから来ることがあるという。 「滞在中のレストラン紹介などのコンシェルジュサービスを求められることが増えた」(A社)「滞在中のサポートをお願いされるこ とが増えた」(B社)「オーナー様それぞれに管理方法もカスタマイズ している」(C社)など、管理の中にどこまで含まれるかの認識がオーナーそれぞれに異なるため、管理会社の対応も細分化していることが見て取れる。ほかにも「個性的な部屋にしてくれとリフォームを任されることもある」(A社)というから、 管理会社というより物件の総合プロデュースという感覚だ。 その延長か、「清掃や簡単な修繕は自社の人員で対応している」と いう会社も多かった。清掃スタッフも社内に雇用するパターンが増えているようだ。こんなトラブルのケースに注意!
利用者(不動産オーナー)の側からよく聞かれるのが不動産管理にまつわるトラブル。たとえば「管理会社の担当者と突然連絡が取れなくなる」「バケレンを任せているのに広告を一切していない」 「大手の会社だが、項目ごとに担当をたらい回しにされる」「固定資産税の計算が間違っており、割増の請求をされていた」「テナントの家賃滞納をオーナーの責任にされた」などの声が聞かれた。いまだに「不在時に結婚パーティー会場として勝手にレンタルされていた」というトラブルもあるようだ。 こんなトラブルを避けるためにも、管理会社選びは重要となる。手間を惜しまず、各不動産会社にご自身で問合せ、それぞれの特徴をよく分析した上で、用途と目的に合った管理会社を選びたい。
【ハワイの不動産管理に関するQ&A】
Q:清掃費は管理費用に含まれますか?
A:長期、短期賃貸管理は、基本的に含まれるという場合が多いです。別荘管理 の場合は日頃のメインテナンスに含まれない清掃は別途負担となります。
Q:各種経費の支払いや確定申告もお願いできる?
A:多くの不動産管理会社は、管理費、光熱費、通信費、固定資産税などの支払い代行や、確定申告のサービスをしています。
Q: テナントが部屋を「また貸し」しているようです。どうなりますか?
A:また貸しを禁止する契約をしていれば、不動産管理会社からテナントに対して契約違反として部屋の明け渡しを請求できます。
Q:テナントとトラブルになった場合に、弁護士費用は誰が負担する?
A:訴訟にまつわる弁護士費用は法的にはオーナーの負担になります。ただ、不動産管理会社によって規定が異なりますので、契約時にご確認ください。
Q:テナントからオーナーに直接連絡がくることはある?
A:ありません。テナントは全ての連絡を不動産管理会社にすることになっています。
【アンケートにご協力いただいた6社】
カイナハレハワイ
レイハワイ不動産
ルアナハワイ不動産
グレイスインターナショナル不動産
キャプテンクックリゾート
マリーナハワイバケーションズ