シリーズ 「ハワイの家」Vol.2 稲本健一さんのハワイのご自宅をご紹介

シリーズ 「ハワイの家」Vol.2 稲本健一さんのハワイのご自宅をご紹介

更新日 2019.10.16

稲本健一(いなもと・けんいち)さんプロフィール
1967年生まれ。93年に期間限定ビアガーデンのプロデュースで成功を収め、飲食ビジネスの世界へ。95年株式会社ゼットン設立。「zetton」「ALOHA TABLE」など個性的な店づくりで注目を集める。2006年上場。ハワイでは「ALOHA TABLE」を皮切りに 「Goofy」「Heavenly」「ZIGU」「Paris Hawaii」「ALOHA STEAK HOUSE」などを展開。2017年ゼットン会長職を退任し、DDホールディングス取締役兼海外総括CCOに就任。

”この大きさが僕にはちょうどいい
海と風と共に暮らす喜びを満喫しています”

このインタビュー中、波のBGMが絶えなかった。足もとに迫ってくると錯覚するほど海が近い。 それがここ、ゴールドコーストと呼ばれる場所の特徴だ。 「たぶん、ハワイと聞いて思い浮かべる生活がここにあるんです。海が目の前で、思い立ったらすぐ海に出てサーフィン。夕暮れになればサンセットを眺めて、赤い陰影が壁を彩る。1日中吹き抜ける貿易風でエアコンも不要です」 と稲本さん。たしかに、ハワイ= 海というイメージ通りの生活は実際にはなかなか叶わない。 「海が見える邸宅でも、海に出るにはクルマにサーフボード積んで… なんて場合がほとんど。ここは目覚めて1分で海に入れる。こんな環境ないですよ。今日も目覚めてまず海で泳いで、それからシャワーを浴びました。」  

ただ、稲本さんがこだわったのは 海ではなく、ハワイの風だった。 「世界中巡った僕が、やっぱりハワイが好きと落ち着いたのは、この風の力が大きいと思う。この地域は雨も少なく、いつもダイヤモンドヘッドから風が吹き抜ける。海ばかりに目が向きがちだけど、僕はハワイの魅力は風だと思っています。」  ワイキキ東側、カイマナビーチから海沿いにコンドミニアムが密集する地区はゴールドコーストと呼ばれる。築60年という物件も珍しくないが、1ユニット数億円の値が付く。その理由は、この時代だからこそ建てられた海ぎりぎりの立地。現在の法律ではこんな立地は不可能なのだ。 「まるで海と同居している感覚。山側はカピオラニ公園でランやバイクの練習もすぐできる。トライアスリートの僕にとって、ここは稀有な地域なんです。最初、山側の一室を賃貸していたんですが、この物件がぽっと売りに出て。即決しましたね。」

インテリアのテーマは「サーフモダン」
コンパクトな空間だから、素材が大切

 1ベッドルームのコンパクトな 「男の城」。リノベーションにおよそ10ヶ月を費やした。そこには百件以上の飲食店をプロデュースしてきた稲本さんならではのこだわりが詰まっている。 「見てください、このダイニングテーブル。ちょうど良いサイズの一枚木を用意するのも大変ですけど、椅子を収納した時のおさまりもチェックしています。家具は全て部屋に合わせてサイズを特注し、日本から運びました。」 インテリアのテーマは「サーフモダン」。

テレビの代わりに入れたプロジェクターは
昼間でも十分鑑賞にたえる明るさ。
バスルームはシックな
機能空間となっている。



「軽い色を使わずシックなトーンで統一しました。リビングの壁はビンテージ風の塗り壁で相当手間をかけた。ベッドルームの壁のウッドは、グラデーションになる木目を組んでから一旦バラして日本から運び込んだもの。テレビの代わりに置いたプロジェクターもアンティーク調のカバーを付けています。コンパクトな空間だからこそ、インテリアの素材は大事。広いと気にならない細かな所が気になってくるんです。」  
 

ベッドルームは
木目のグラデーションが持ち味。
もちろん風が抜ける仕掛けも。
プロジェクターには
アンティーク調のカバーを特注。


ほかにも、この部屋には魅力が詰まっているそうだ。 「ベランダの屋根が大きいので雨も降りこまず、低層なのでヤシの木がちょうど良い陰影を作ってくれて西日も防いでくれる。そんな細部まで総合的に判断して決めた 部屋です。そして、このコンパクトさが僕にはちょうどいい。本当に心地いいんです。海と風と好きな物に囲まれて、やっぱり最高の家ですね(笑)」  海を眺める稲本さんの髪は、室内を抜けるハワイの風に揺れていた。

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