ハワイ州に住む方や移住を検討している方、またに住んではいないがハワイに不動産を所有したり長期滞在を検討する方にとって、心配なのがハワイの滞在や不動産に関わる保険をどうするか?です。アメリカには日本以上に保険商品のチョイスが広くなっており、各保険会社が独自色のある商品を提案しています。
入っておかない多額の医療費を請求される可能性のある医療保険、日本との違いの大きい生命保険、いざというときに自分を守る自動車保険や住宅保険など、
本記事では、ハワイで利用可能な個人向け保険について代表的なものを解説します。
医療保険(Health Insurance)
ハワイ州では、医療保険は生活の必需品と言えます。いざ病気になった場合の医療費が高額になるハワイで、予期せぬ医療費負担から自己負担分を軽減するため、ご自身のニーズに合った医療保険を選ぶことが重要です。
まず医療保険は大きく、公的医療保険と民間医療保険に分けられます。
民間医療保険と公的医療保険
民間医療保険は、雇用主を通じて提供されるものや、個人で保険会社と契約するものに分けられます。雇用主が提供する場合、雇用主が契約した内容に沿った保険となります。自営業者やフリーランスの方、雇用主が医療保険を提供しない場合には、民間医療保険に加入する人が多いです。
医療保険には、一般的な医療費をカバーするものから、特定の疾病に特化した保険までさまざまなプランが存在します。
公的医療保険としては、以下のメディケアとメディケイドがあります。
メディケア: 65歳以上の方や特定の障害を持つ方が対象で、連邦政府が提供する医療保険です。基本的な医療費をカバーし、高齢者にとって重要な制度です。
メディケイド: 低所得者向けの州プログラムで、特定の条件を満たす個人や家族が利用可能です。医療費の負担を大幅に軽減します。
就業している方は:
ハワイ州では「Prepaid Health Care Act」により、週20時間以上働く従業員には雇用主が医療保険を提供する義務があります。このため、フルタイムやパートタイムで働く多くの人が雇用主を通じて保険に加入しています。雇用主が提供するプランは通常、個人だけでなく家族もカバーするオプションがあり、コストが比較的抑えられるのが特徴です。
就業していない方は:
就業していない場合は、上記のように自分で民間の医療保険に加入する必要があります。ハワイ州のヘルスケアエクスチェンジ(ACAマーケットプレイス)を利用すると、所得に応じた補助金を受けることができ、手頃な保険プランを選択することが可能です。また、収入レベルによってはメディケイド(を利用できる場合もあります。
リタイアした方は:
65歳以上のリタイアした人は、主にメディケアを利用します。メディケアは基本的な医療費をカバーしますが、追加の補償が必要な場合はメディギャップなどで補償を厚くするプランも検討できます。保険料負担と医療費の自己負担額のどちらか重くなるか??プロの方にご相談してみてください。
長期滞在する旅行者の方は:
ハワイに長期滞在する場合にも、医療保険のが気になる方は多いでしょう。旅行者向けの国際医療保険や短期滞在者向けの保険プランを利用することで、予期せぬ医療費のリスクに備えることができます。
プランによって、急病やケガによる治療費、救急搬送費用、また、ハワイまでご家族が渡航した場合の渡航費、延泊費など含まれるかが変わってきます。
よくあるクレジットカード付帯保険ではこういった手厚い保険はないことが多いため、長期滞在や、健康不安のある方は、別途、事前にハワイの医療施設で利用可能な海外旅行保険に加入しておくことをおすすめします。
また、がんなど特定の疾病に向けた保険も日本同様に販売されています。今や日本ではご自身に二人に一人がかかると言われているがん。ご自身が働けなくなってしまった場合や、ご家族を守るための保険などもあります。
生命保険(Life Insurance)
アメリカでは、生命保険は自己責任の意識が強く、個人が柔軟にプランをカスタマイズできる商品が多いのが特徴です。一方、日本では保障が手厚い定型商品が多く、保険料も比較的均一で、契約時に選択肢が限定されることが一般的です。また、アメリカでは投資型保険(例: 可変生命保険)が普及している一方、日本では貯蓄型保険が主流です。
アメリカでは日本に比べて保険会社の競争が厳し位と言われており、特に高額所得者向けの商品や、資産保全・相続対策を目的とした大規模な生命保険プランも一般的となっています。
終身生命保険 (Whole Life Insurance)
一生涯保障が続く生命保険で、日本に比べて保険金が大きい商品や、貯蓄性の高い商品があります。一生涯の保障が受けられ、貯蓄機能があり、後に借入や引き出しが可能な代わり、保険料が固定されます。保険料は定期保険より高くなるケースが多いです。
定期生命保険 (Term Life Insurance)
一定期間(例: 10年、20年、30年)をカバーする生命保険です。
期間が限定されているため、特定のライフステージのリスクに対応するための保険です。保険料が比較的安いことが特徴ですが、 期間が終了すると保障がなくなること、また期間延長する際には保険料が大幅に上がることがある点に注意です。ユニバーサル生命保険 (Universal Life Insurance)
終身生命保険の一種で、保険料や保障額を柔軟に調整可能な保険です。経済状況に余裕があるときは多く支払い、キャッシュバリュー(積立金)を増やす、また経済的に厳しいときは最低支払額だけ支払い、保障を維持するといった形が取れます。ただし、保険料が高くなる傾向があり仕組みが複雑です。キャッシュバリューは保険会社が管理し、主に市場金利や保険会社の運用に基づいて成長。 リスクは比較的低いが、リターンも限定的となります。可変生命保険 (Variable Life Insurance)
これも終身型の生命保険の一種となります。ユニバーサル生命保険とにており、貯蓄機能と投資機能を持っていますが、違いは投資先を契約者が選択する点です。キャッシュバリュー(積立金)はその運用成果に次第となり、高いリターンを得られる可能性も損失のリスクも伴います。
個人年金保険(Individual Retirement Insurance/ Annuity)
将来の生活資金を準備するための個人年金保険は、多くの方にとって安定した老後を実現するための重要な手段です。この保険は、契約者が計画的に貯蓄を行い、定年後に安定した収入を得ることを可能にします。市場変動に影響される投資型プランや、元本保証がある固定型プランなど、さまざまな選択肢があります。
ここからは損害保険について説明します。
自動車保険(Auto Insurance)
ハワイ州では、自動車を所有するすべてのドライバーに対して最低限の責任保険(Liability Insurance)が義務付けられています。この保険は、自分が他人の身体や財産に損害を与えた場合に適用されます。さらに、自分自身や車両を守るために以下のカバーオプションを検討することが重要です。
車両損害保険(Collision Coverage)
: 自分の車両が事故で損傷を受けた場合に修理費を補償します。
包括保険(Comprehensive Coverage):
自然災害、盗難、火災、動物との衝突など、事故以外の要因による損害をカバーします。
無保険者保険(Uninsured/Underinsured Motorist Coverage):
保険未加入者や保険が不十分な相手と事故を起こした場合の補償を提供します。
医療費保険(Medical Payments Coverage):
自分や同乗者の医療費を補償します。
個人傷害保険(Personal Injury Protection, PIP):
医療費だけでなく、事故後の収入損失やリハビリ費用もカバーします。
住宅保険(Homeowners Insurance / Renters Insurance)
オアフ島は比較的、自然災害の被害の少ない場所となっていますが、それでも家を所有している方、また家を賃貸している方は、大雨や水漏れ、火災、ハリケーンや洪水など、いざというときのための住宅保険は非常に重要です。住宅保険には以下のような種類があり、それぞれ異なるカバー内容を提供します。
火災保険(Fire Insurance):
火災や爆発による住宅や家財の損害を補償します。ハワイ州では住宅が木造であることが多いため、火災リスクを軽減するために必要な保険です。暴風雨保険(Windstorm and Rain Insurance):
ハリケーンや暴風雨による屋根や窓の損害を補償します。特にハリケーンが発生するハワイの地域にお住まいの方は、この保険が不可欠です。洪水保険(Flood Insurance)
: 洪水による建物や家財の損害を補償します。ハワイ州では洪水リスクの高い地域が多く、通常の住宅保険では洪水がカバーされないため、別途契約が必要です。地震保険(Earthquake Insurance):
地震による損害を補償する保険です。ハワイでは火山活動や地震のリスクもあるため、必要に応じて加入を検討します。
賃借人向け家財保険(Renters Insurance):
賃貸物件に住む場合に、自分の家具や家電製品、衣類、電子機器などを保護します。この保険は大家の建物保険とは異なり、入居者の個人財産を守るためのものであり、火災、盗難、水漏れ、または破壊的な事故による損害をカバーします。また、第三者が自宅で怪我をした場合の賠償責任や、予期せぬ災害で住居が一時的に使用不可能になった際の宿泊費を補償することもあります。家賃に保険料を組み込む形式の賃貸契約もあるため、契約前に確認することをお勧めします。住宅保険の加入時には、補償範囲や免責額(自己負担額)を確認し、自分の住環境やリスクに応じて適切なプランを選ぶことが重要です。また、特定の災害に対して十分な補償が提供されているか、詳細を保険会社や代理店に確認することをお勧めします。
日本語で相談可能なハワイの保険のプロフェッショナル一覧
上記でご紹介した医療保険、生命保険、損害保険はそれぞれの領域のプロフェッショナルにご相談するのが一番。取り扱っている保険会社や得意領域もひとそれぞれだが、いずれも日本語で相談できるのがハワイのありがたいところだ。s
各プロフェッショナルのページを比較して、あなたにあった安心の保険選びをしていただきたい。