ドクターに聞きました:テレワークで眼が疲れがち。米国の眼科医に相談する際に気を付けることはありますか?

ドクターに聞きました:テレワークで眼が疲れがち。米国の眼科医に相談する際に気を付けることはありますか?

更新日 2021.03.26

【眼科診療編】ハワイ生活にまつわる疑問、解決します。

今日は、一般眼科のドクター 武田裕子先生に、疲れ目や目の病気、コンタクトレンズや眼鏡の相談など、米国の眼科医に相談する際に気を付けるポイントについて聞きました。

 

【ご回答いただいた専門家】

Dr.武田裕子
ペンシルバニアカレッジ眼科医学部卒業後、ハワイの眼科医院に勤務。1998年に開業。一般眼科、緑内障、ドライアイなどの治療を行う。2019年コンタクトレンズフィッター全米ベスト500ドクターに選ばれた。
 

Q:テレワークで眼が疲れがち。米国の眼科医に相談する際に気を付けることはありますか?
A:毎年の眼科検診は必須。一般医と専門医の違いも理解してください。

日米の眼科医事情の大きな違いとして、アメリカの眼科は「一般眼科」と「眼科専門外科」の二重構造になっていることです。眼科検診や結膜炎、ドライアイの治療など、総合的な目のケアを行うのが「一般眼科医」(OD=オプティメトリスト)で、レーシックも含めた目の手術を行うのが「専門眼科医」(MD=オフサルモラジスト)となっています。

 

例えばコンタクトレンズや眼鏡が必要なときは、「一般眼科」で眼科検診を受けて処方してもらいます。日本では眼科に行かなくてもネットで購入したり、眼鏡店で直接購入できますが、アメリカでは医師以外から処方してもらうことはできません。人それぞれ目の大きさや目のかわき具合も違いますし、乱視があったり、自分では気が付かなくても目の状態は常に変化しているので、自己判断は危険です。処方箋の有効期限も1年と法律で定められており、3年前と同じコンタクトレンズを勝手に購入するというのはアメリカでは無理な話。年に1度の眼科検診は保険加入者であれば自己負担ドルほどで受けられます。

そもそもコンタクトレンズに関しては、アメリカが先進国。日本とは比べ物にならない研究費をかけていて、年に2種類以上の新製品が発表されるほどです。最近は表面が極端に乾きにくいシリコン製など素材も進歩しておりそれが数ヶ月から数年遅れて日本で入手可能になるのです。多くのかたが悩んでいるドライアイも、コンタクトレンズを変えることで治る場合もあります。いかに一人一人にフィットしたコンタクトレンズを選ぶかは医師の腕の見せ所なのです。

 

そしてもう一つ米国の眼科の大きな特徴は、眼科検診です。日本でも健康診断を受ける方は多いですが、眼科検診を受ける方は少ないようですね。視力だけでなく、眼底検査などを受けることで、糖尿病や動脈硬化などの病気が見つかることもあります。またMRIや3Dを使った検査で、緑内障も早期発見できるようになりました。緑内障は眼圧が高くなることによって視神系が障害される病気ですが、日本人の場合、眼圧が正常でも緑内障が起こる「正常眼圧緑内障」になる方も多くいらっしゃいます。かつて緑内障は、症状が出始めてから検査を受けることが多かったため、60代や70代の方がなる病気だと思われていましたが、実は30代や40代、早い方だと20代から緑内障が始まっていることも多いのです。早期発見できれば、最新治療では目薬で治療することも可能です。視力が落ちて視野が狭くなる前に、ぜひ検査を受けてください。

 

またハワイでは、総合的な目のケアには『VisionPlan』という保険が適用されます。現地で保険に加入される際にはよく確認してください。また当院では日本からの海外旅行保険も利用可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。

アイケアインターナショナル
住所:1451 S.King St. #209
電話:808-946-1664
Eメール:drytakeda@yahoo.co.jp
gankahawaii.com
 
 

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※この記事は「ハワイに住む」マガジンVol.43(2020/11/16発行)の記事を元に作成しています。

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