実録!ハワイのロックダウンVol.10(最終回) 事実上の観光再開!10/15から州外からの渡航者向け事前テストプログラムがスタート

実録!ハワイのロックダウンVol.10(最終回) 事実上の観光再開!10/15から州外からの渡航者向け事前テストプログラムがスタート

更新日 2020.10.08

3月から続いたハワイ州の事実上の「州の封鎖」がようやく終了予定となった。10月15日からの開始予定の事前テストプラグラムと観光客受け入れ再開についてレポートする。日本からの観光客の受け入れは?再開カウントダウのハワイより送る「実録ハワイのロックダウン最終回Vol.10」。

目次

*2021年12月現在、記事内の渡航情報が古くなっているものがあります。最新情報をご確認ください。 

2020年10月15日より州外からの渡航者向けの事前テストプログラムスタート!

渡航者向けの事前テストプログラムとは、ハワイ州外からの渡航者のうち、ハワイ到着前72時間以内の事前PCRテスト受診し、陰性の結果が出ている人に対しては14日間の自己隔離義務を免除するプログラムで、事実上の「観光再開」とも言える。 

ハワイへの渡航者は、出発する72時間以内に臨床検査室改善法(CLIA)に認定を受けた検査機関で、アメリカ食品医薬局(FDA)により承認されているPCR検査を受け、陰性であることを証明しなくてはいけない。

なおこの事前PCRテストは、ハワイ州が承認した事前プログラムパートナー会社で実施するものに限定されている。

2021年11月からはさらに状況が変わり、日本からハワイへの入国については、アメリカ連邦政府のルールに従う形に変更となった。
12月現在の情報はこちらから

 

日本からの観光客への事前テスト詳細が発表!(2020年10月27日発表分)

10月27日、ハワイ州のイゲ知事より日本からの渡航者向けの「事前テストプログラム」の詳細が発表された。ハワイ州が認定する日本の医療機関で、ハワイ到着前72時間以内の事前PCRテストを受け陰性結果を持参すれば、ハワイ到着後の14日間の自己隔離が必要なくなる。

この日本側への事前テストプログラムの実施は最短で11月6日になるとのこと。

ただし現段階では、日本の米国からの渡航制限に変更はないため、日本に帰国した後の14日間の自己隔離は必須となる。

 

2020年10月27日時点で日本でのNAT検査事前PCRテストが受けられる医療機関

2020年10月27日現在、日本で事前PCRテストが受けられる医療機関は下記の通り。 

ハワイ州の公式発表はこちら

またハワイ州政府観光局のページでも随時更新される予定。

 

州外からの渡航者の到着前から到着後までのプロセス

州外からの渡航者に関して

さて、10月15日以降に州外からハワイへ来る際は、事前に必要書類や事前テストを受けなくてはいけない。到着前から到着後までのプロセスは以下のようになる。
サーモグラフィが進化し、体温チェックがコロナにおける渡航の必須プロセスとなった。ダニエル・K・イノウエ空港でも新サーモグラフィとカメラのシステムが導入された。(リンク先とは別メーカーのもの)

  • 【到着前】
    1)ハワイ州トラベル&ヘルスフォームの申請
      渡航情報のオンライン登録と健康状態の登録、QRコードの取得
    2) 出発前72時間以内にPCR検査などを受け、陰性証明書を取得
  • 【到着後】
    1)サーモグラフィによる検温 
    2)QRコードと陰性証明書の提示

もし到着後に熱があった場合は、再検査や自己隔離義務をしなくてはいけないので注意が必要だ。

ハワイ コロナ対策
画像引用元:ハワイ州観光局

また先述した通り、事前テストの結果を待たずに、飛行機に搭乗してハワイへきた場合も、検査結果が届くまで自己隔離が必須となる。

ハワイ コロナ対策
画像引用元:ハワイ州観光局

更に、ハワイ州政府は上記の書類や事前テストに加え、ハワイ到着後4日目の渡航者に対して、2度目のPCR検査を無作為に選んだ10%の渡航者に対して実施するとしている。これは渡航者がテスト受診後に感染したり、到着後に発症するケースなどに対応し、リスクを回避したいという狙いがある。

ハワイ内のインターアイランド(隣島間)トラベルに関して

ハワイ島やマウイ島などの隣島への訪問も、ホノルル同様のルールが適用となっている。また隣島滞在中に、任意ベースで二度目のテストに協力いただくケースがあるとのこと。オアフ島よりも更に医療設備の少ない隣島のコミュニティを守るための多重レイヤーでの安全策となる。

ハワイ州が承認した事前プログラムパートナー会社と費用

アメリカ本土からハワイへ来る渡航者はどこで事前テストが受けられ、費用はどのくらいかかるのだろうか。
現時点でハワイ州が承認した事前プログラムパートナー会社は下記の通り。

ハワイ州事前プログラムパートナー会社一覧【10月14日時点】

  • カイザーパーマネンテ(Kaiser Permanente会員のみ)
  • CVSヘルス(CVS Health)
  • AFC アージェントケア(AFC Urgent Care)
  • バーテルドラッグス(Bartell Drugs)
  • カーボンヘルス(Carbon Health)
  • シティヘルスアージェントケア(CityHealth Urgent Care)
  • カラー(Color)
  • ディスカバリーヘルスMD(Discovery Health MD)
  • クエストダイアグノスティクス(Quest Diagnostics)
  • ヴォールトヘルス(Vault Health)
  • ウォルグリーン(Walgreens)
  • ハワイアン航空(Hawaiian Airlines)
  • サウスウェスト航空(Southwest Airlines)
  • ユナイテッド航空(United Airlines)
  • アラスカ航空(Alaska Airlines)
  • アメリカン航空(American Airline)
  • オークランド空港(Oakland International Airport)

テスト受診料は80〜250ドル程度で、検査方式や結果が出るまで速さ(最短15分から48時間)などで幅がある。カイザーパーマネンテは無料でのテストを提供する可能性があるとしている。

また各航空会社でも郵送や空港、ドライブスルー式のテストなどを行うとしている。詳細は下記の通り。

各航空会社の取り組み【10月14日時点】

  • ハワイアン航空
    1)ロスアンゼルス空港とサンフランシスコ空港発のハワイ便に対して、ドライブスルー式テスト($90〜$150)
    2)郵送式の事前テスト($150)
  • ユナイテッド航空
    1)サンフランシスコ空港発のハワイ便に対して、出発エリアで同日テスト、15分で結果判明($250)
    2)郵送式の事前テスト($80)
  • アラスカ航空
    シアトル発のハワイ便に対して、シアトルダウンタウンのラボでのテスト実施($135)
  • アメリカン航空
    ダラス・フォートワース空港発のハワイ便に対して、在宅・指定機関・空港の3ヶ所でテスト実施

また、カリフォルニア州のオークランド空港では空港独自に無料で事前テストを渡航者に対して行うとしており、今後も似たような方針を発表する空港が続くと予想される。ただしその場合、その空港がハワイ州から承認した事前プログラムパートナー会社であることが必要になる。

どこの空港から、どのエアラインでハワイ入りするかによって、テストを受けるパートナーや条件が変わってくる。

 

安全にハワイの観光を再開するために

ハワイ観光復興への期待

ハワイ第一の産業である観光業の復興となるか期待が集まる、今回の州外の渡航者に対する事前テストプログラム。ハワイ州のグリーン副知事は、10月15日から実施予定の事前テストプログラム施行後、一日5000人から最大で8000人の渡航者の戻りがあるだろうという予測を発表している。これは昨年の今頃は毎日30000人前後の渡航者を受け入れていたハワイからすれば、15~25%のレンジとなる。
 

ただ、観光経済再開のペースは、ハワイ州が当初思っているよりも早いペースとなるだろうと予測されている。例えば、ホテルの予約数の回復予測では、観光再開直後の10月こそ昨年同月比で19%にとどまるが、その後、11月には同32%、12月には同41%、1月には46%というふうに順調な回復見込みとなっている。

当然、観光再開スピードが早ければ感染の可能性も高まるが、観光再開後に、3度目の感染拡大・3度目のロックダウンというのは州として最も避けたいシナリオ。

それを避けるためにも、ハワイ州として新型コロナウイルスのより一層のコントロールと啓蒙活動に余念がない。

 

ハワイ州政府観光局の新型コロナウイルス感染症の安全対策ビデオ

ハワイで安全に過ごすために、ハワイ州政府観光局が制作した安全・衛生対策動画「Unchanged ALOHA」をご紹介する。ハワイの美しい風景やアロハスピリットを織り交ぜながら、入国時のプロセスやハワイ滞在時の安全対策をわかりやすく紹介しているので、ぜひ最後までご覧いただきたい。

 

約半年に及んだ「ハワイ州封鎖」が終わる

3月7日のハワイ州知事による衝撃の「ハワイ渡航自粛のお願い」。その後3月26日から10月14日まで約半年続いた「ハワイ州の封鎖」がようやく終わる。
ここまで長くなるとは誰も予想しなかった。2度のロックダウンにより失業や経営難などの問題に州全体が見舞われた。

この間、ハワイやアメリカ国内だけでなく世界各地で、感染の増減やクラスターの発生が散発的に繰り返されることを、全世界が体験した。

一度はウィルスを制圧したように見えても、完全制圧は無理だという事実が現実的な共通認識となる中で、どのようにハワイ州の経済を成り立たせていくのか。

ハワイ州、また観光ビジネスとしても、非常に難しい舵取りが今後も続く。

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